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子供っぽくなくて、しかも実用性を意識したデザインが特徴

150円のマーカーでもドイツ製はひと味違う

2009年03月05日 06時00分更新

文● 行正和義

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STABILO BOSS

スタビロの「ボス」。消しゴムのように平たくて四角い形状と鮮やかなボディカラーがひときわ目をひく。特に高価なモノではなく、国内でも150円程度で購入できる

 マーカーペン、いわゆる蛍光マーカーは受験生必須のアイテムとして教科書や参考書を彩ってきた。ビジネスパーソンにとっても資料や報告書に、可読性を保ったまま追記事項を書き込みできるので重宝する。

ボスは計8色

写真では3色だが、同社のサイトではイエロー、ターコイズ、ブルー、オレンジ、グリーン、ピンク、レッド、ライラックの8色が用意されている

 しかしこの蛍光マーカー、日本では学生が使うものという印象が強いためか、仕事の現場で使いたくなるようなデザインのものが見当たらない。技術的には国産各社の文房具は高いレベルにあり、バリエーションも豊富なのだが、なぜか蛍光マーカーになると子供向けのものが多い気がする。

 ビジネスの現場でも使える実用度の高い蛍光マーカーはないかと探していて見つけたのが、独STABILO(スタビロ)社の「ボス」である。“インクタンク”と呼んだほうが適切なのではないかと思うほどの、丸みを帯びた四角いボディのペン軸と、蛍光マーカーらしい鮮やかなボディカラーが目をひく、独特のデザインが特徴的だ。

四角いボディはデザイン優先だけじゃない

 考えてみれば蛍光マーカーという文具は、ボールペンやサインペンなどと比べて薄くて幅色い塗布面積を必要とするのだから、インク量は多いほうがいいはず。といってもただペン軸の円筒を太くするだけでは持ちにくくなるため、持ちやすさを考慮して四角いボディになったようだ。

 そんな四角いボディであるにも関わらず、ボスは妙に手になじんで使いやすい。そこには実は理由がある。通常のペンと違い、蛍光マーカーは四角いペン先を紙に当てて横に引くように使う。ボスは平たい面を手で持てばペン先がまっすぐになるように考えられているため、自然にその角度でマーキングでき、手にしてからペン先の角度を視認しなくてもいいというわけだ。

ペン軸の形状には実は工夫が

ペンの軸が平たいため、握ると必ずペン先の長いほうが手の延長になる。そのまま横に引けば幅広い線でマーキングできる

 スタビロの蛍光マーカーにはボス以外にも「ルミネイター」と呼ばれる商品もあり、こちらは円筒形のインクタンクを採用するのだが、やはりグリップ部にあるモールドによって持ったときに自然にペン先が紙に垂直(平たい方向を横にして)当たるようになっている。

同じスタビロの蛍光マーカーでも、こちらはルミネイターと呼ばれる製品(420円)。軸自体は完全円筒ではなく上下に伸びた楕円形状で、モールド(凹)は持った際に左右となる側のみにある。上の1つだけあるポッチ(凸)により、正しい位置での握りがペン先を見なくてもわかる仕組みだ

ルミネイター3

通常の蛍光マーカーに比べると、インク容量が大きく、また半透明のインクタンクにより、残量が一目でわかる

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