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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第19回

薄型モバイルdynabook SSはNetbookに勝てるか

2009年02月23日 10時00分更新

文● 西田 宗千佳

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ネット管理ツール「ConfigFree」など
独自ソフトの操作感が良好

 もうひとつ、SS RX2の特徴として挙げられるのが、東芝独自のアプリケーションである。

 モバイルノートでは、各種操作や省電力性能をサポートするソフトウエアが重要になる。Windows Vista以降はOSでカバーする範囲が増えたため、各社ともその要素を強調することは減った。それでも、よくできたユーティリティーはモバイルノートの使い勝手向上に役立つ。

 特に「よくできているな」と思ったのが、ネットワーク関連ユーティリティー「ConfigFree」だ。このソフトでは、範囲内にある複数の無線LANアクセスポイントを電波強度ごとにマッピングして、レーダー状に表示する。

 無線LANアクセスポイントがあってもせいぜいひとつの家庭ではあまり意味がない機能だが、1フロアに複数台設置されているようなオフィスでは、「できるだけ電波強度が強いものにつなぎたい」と考えるのは自然だ。だが、Vistaが標準でもっている強度表示はあまりにおおまかすぎて、強度の違いが分かりづらい。それに対してConfigFreeでは、レーダー状の表示から一番近い(もっとも電波強度の強い)ものを選んで接続する、という形になる。

「ConfigFree」の無線LAN検知機能

「ConfigFree」の無線LAN検知機能。レーダー状の画面に、電波強度を目安としてアクセスポイントの情報を表示する。点の位置がアクセスポイント。マウスを上に重ねると、SSIDなどの情報も表示される

 常に快適な無線通信ができるなら、こうしたソフトは不要だろう。だが、複数のアクセスポイントがある環境では、「つながっているのに、なぜか通信がうまくいかない」ことがよくある。筆者の経験でも、国際会議や講演の席、展示会のプレスルームなどで、「うまくつながるアクセスポイントを探す」ことがある。そんな時にこうしたユーティリティーがあれば、「分かりやすくて便利だろうな」と思う。

 ConfigFreeは無線LANだけでなく、有線LANやワイヤレスWANなど、通信そのものの状況を自己チェックし、どこがおかしいのかを表示する機能もある。「安定した通信環境」を保つためには、非常に有効なものだ。

 またちょっとしたことだが、「Fn」キーを押した際には、下記画面のように各キーに割り当てられた機能が表示される。バックライト輝度や音量などの調整時、画面上に結果をオーバーラップさせる機種は珍しくないが、「どのキーがどの機能に対応しているか」を見せる機種は多くない。これもなかなか便利だと感じた。

「fn」キーを押すと

「fn」キーを押すと、画面上部にこのような表示がオーバーラップされる。どのキーでどんな操作ができるか一目瞭然

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