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松村太郎の「デジタルとアナログの間」 第8回

松村太郎の「デジタルとアナログの間」

面白さ、デジタル化しています──カヤック柳澤氏

2009年02月21日 15時00分更新

文● 松村太郎

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カヤックオフィス

鎌倉に本社を構える「面白法人カヤック」は、ウェブサイト制作からオリジナルコンテンツ、ウェブサービスの提供まで幅広く手がけるユニークな企業。写真はそのカヤックのオフィス3階。デスクと同じ高さにソファー素材を用いたスペースをレイアウトしている。癒し担当のヴィンチ(ボストンテリア)も

ゲスト●カヤック 代表取締役 柳澤大輔氏

1974年、香港生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。1998年、学生時代の友人とともに面白法人カヤックを設立。「こえ部」などのコミュニティーサイトから、貧乏ゆすりを科学するプロダクト「YUREX」など、インターネットを中心に幅広く事業を展開する。サイコロを振って給料を決めるなどさまざまな社内システムを実践中。



「面白い」に定義はない!?

 「面白い」とは何だろう。辞書的な定義は明確だが、非常に感覚的な言葉であるため、客観的に説明するのは難しい。自分自身の「面白い」という基準でさえ、タイミングやそのときの興味の対象や方向性によって変わってくる。カヤックの代表取締役である柳澤大輔氏の「面白い」についての解釈もこれに近いものだった。


柳澤氏 「面白い」と言うとき、その対象のどこに面白さを感じるのかは人によって異なるものですが、ユニークさやほかにはないオリジナリティーが面白さの決め手になると考えています。

 人、もの、時代によって、何をどのように面白いと感じるのかは違っています。そういう多様な価値観の中で、それぞれが面白いと思えるものを創ること。また、個性を突き詰めていき、自信を持ってアウトプットすることが大切ではないかと思っています。


 「面白法人」と銘打つカヤックの強みは、そういった「面白い」ひらめきをデジタルの力によってシステム化して、具体的なコンテンツなどに落とし込むことができる点だ。ウェブサイトなどのデジタルな世界でアナログ的なアイデアを体験できる装置を作り、インタラクションを起こしていく。「面白さ」をデジタルの技術によってアウトプットするというスタイルにこそ、カヤックらしさがある。

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