―― そのほかATOK 2009の改良点で特筆すべきところはありますか?
竹原氏 細かな部分ももちろん多数改善しています。ひとつ挙げるとすると、従来Windows VistaとInternet Explorerの組み合わせにおいて、保護モードの関係でユーザー辞書が共有できない問題がありました。日本語入力のインフラであるATOKとしては当然解決しないといけないという判断で、若干工程が必要となりましたが対策を行ないました。
―― 最近のATOKでは定額制(月額制)サービスの開始という話題もあります。
佐藤氏 具体的な割合や数字は言えませんが、予想以上の成果を収めています。開始以前は現行ユーザーからの移行が多いのではと想定していましたが、実際には、これまでのATOKでは取り込むことが難しかった20代の方や女性の方といった、新しいユーザーさんの増加が目立ちました。
これまでATOKを利用されてこなかった方が、パッケージソフトをわざわざ量販店などで購入されて導入するモチベーションを持たれるかと言えば正直難しい部分があります。その点定額制サービスは(月300円という)価格面ももちろんですが、体験版からの誘導という面でもうまく成果が出せたように考えています。
―― 逆に月額制サービスの人気が開発面で影響を与えた部分もありますか?
竹原氏 最新のATOKが一番優れたATOKだと考えていますので、それを多くの方に使っていただきたいという思いは常々ありました。その点でも開発サイドにとっては確実にモチベーションが上がります。
―― 最後に、ATOK 2009の導入を検討しているユーザーに一言お願いします。
竹原氏 今年もキッチリと新機能を盛り込んだ製品をリリースできましたので、自信を持ってお届けできる製品と考えています。
井内氏 日本語を入力しながら、同時に英単語を入力する機会は多いと思います。私自身ATOK 2009を入れていると入れていないとでは、(英語入力での)効率が全然違いますので、ぜひお使いください。
佐藤氏 パソコンの新製品にATOKの試用版をプリロードしていただいているケースも多くなっています。試用版からでも結構ですので、とにかく使っていただければうれしく思います。