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MITテクノロジーレビュー

「スゴすばらしい」完成度の「Fable II」制作秘話を聞いてきた!

2009年02月18日 20時00分更新

文● 内田幸二

世界でも日本語版の山賊のみ
毎年、海へ行ってるんです!

――膨大な量の音声データのようですが、好きな台詞、印象深い台詞などありますか?

吉田:好きな台詞では山賊がやられる時に言うセリフの1つに、「死ぬな! 今年も海に行くって約束したじゃねぇか~」ってのがあるんですが、それが個人的には好きですね。

――それは、オリジナルにもあるんですか?

吉田:あれは日本版のみのアレンジです。山賊なのに、ロマンチックな部分がおもしろいと思い「これくらいは遊んでもいいよね」ってことで入れています。これだけではなく、他にもありますよ。

――人間性を感じますね。

吉田:そうですね、山賊だって海に行きたいですよね(笑)

生活が透けて見え、ニヤリとできる台詞も多い山賊。ムダに山賊退治をするようなプレイも、あると思います!

山沢:私はバーの酔っぱらいが言う、「この世界の黒幕を知っているか、実はインコなんだ!」っていうのが好きですね。ただ、実際のゲームプレイでは見たことないんですけど。

酒場の酔っ払いの状態も見守るのも一興。アルビオンの世界でも、悩みは飲んで忘れろって感じでしょうか!?

吉田:実は録ったけれども、ゲームプレイ中に聞いてないセリフってたくさんあるんですよ。テスターはあらゆるパターンでテストするので全て確認しているのですが、普通にプレイしても全部を聴くことはできないんです。
山沢:ゲームの中でまだ見たことのないセリフはたくさんありますね。録音はしたけれども実際どこで使われているのかわからないセリフもたくさんあります。
吉田:町の人などのセリフは英雄の状態によって何種類にも変化しますし、それぞれ複数パターン用意されているため、私自身も聞いていないセリフがたくさんあります。なので、町の人に関しては、ほとんどがレアな台詞といえるのではないかと思います。限定条件でのみ聞ける「寝言」などもあるので、探してみるのも面白いですよ。でも、寝言ってどうやって出るんでしたっけ……。

吉田:まぁ、とにかく寝言もかなりたくさん収録しましたし「寝言だからいいだろ」というので、かなり自分たちの好きなようにアレンジしましたので探してみてください(笑)

時間があれば
ギャグをもっと面白くしたかった!

――実際に膨大な作業を終え、発売してみてどうですか?

吉田:ダウンロードコンテンツの作業も進んでいるため、完全に終わった感があるわけではないのですが、製品版を終えての感想というと、みんなで無理ギリギリの所でも手を抜くことなく終えられたため、「あえて楽な道を選ばなくて本当に良かった」と思っています。また、ユーザーさんからの感想も良いので、「期待を裏切らなくて良かった」とも思ってます。

山沢:時間が足りずどうしようかと思うこともありましたが、やはり手を抜かずに作業できて本当に良かったと思います。辛くても、同時に楽しい! と思える仕事でした。やり残したことをあげるとすれば、「ギャグをもっと面白くしたかった」ということくらいです(笑)

吉田:「Fable II」をやって思うのは、「ゲームの細かい作り込みが、世界観に厚みを与える」ことを痛感しました。これは、今まで担当したタイトルには、あまり感じなかった気持ちですね。また、開発の熱意の高さと、ユーザーに評価される理由も作業を通して分かった気がします。

それぞれのキャラクターが「Fable II」の中で確実に生きているのだ

――日本語版担当として、「Fable II」をどのように遊んで欲しいですか?

吉田:メインのクエストだけでなく、寄り道をしたり、もっと言えばただ人として暮らしてみたりと、好きなように寄り道して楽しんで欲しいと思います。ただ、自分の遊び方だけではない、さまざまな物語があることも知って欲しいですね。
山沢:ゲーム自体はそれほど難しい内容ではないので、私の両親にも遊べる内容かと思います。また、コアな遊び方も突き詰められるので、できるだけたくさんの人に遊んで欲しいです。Z指定ですが、誰にでも楽しめるタイトルなので、男性だけでなく女性も是非遊んでください!

――今回は、ありがとうございました!

人物観察、結婚、子育てなどなど、寄り道こそ英雄道の極み。そして、さまざまな台詞を聞くのも「Fable II」ならではの贅沢だ

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