痛ヴィッツの製作過程を紹介!
「feng」の痛車ができるまで! 大阪オートメッセでお披露目!
2009年02月11日 20時00分更新
ベースの貼り付け
まずはベースのバイナルから施工開始。
よくボディ表面を水で濡らしたり、ステッカーを霧吹きで湿らせてから施工する方法が知られているが、谷さんの場合は水はいっさい使わずドライのまま。
「貼る際にステッカーを湿らせてしまうと、温度が下がってフィルムが固くなってしまいます。特にこの時期は気温も低いですから、フィルムがもっと冷えてしまってバリバリに割れてしまうことがあるんです。水は気温の高い夏場に少しだけ使うくらいで、基本的に私はドライのまま施工しています」
驚いたのは、谷さんがドライヤーをいっさい使うことなく、指とゴムベラだけを駆使してシワ一つなくフィルムを貼り込んでいくこと。その手際もハンパじゃなく、ものすごいスピードでみるみるうちにフィルムが貼り込まれていく。
「よくドライヤーの温風を当ててシワ取りをする方がいますが、ドライヤーを多用するとフィルムが伸びきってしまい、逆にシワの原因になったりフィルムの耐久性が落ちたりするんですね。ドライヤーはフィルムを伸ばしてシワ取りするために使うのではなく、やわらかくする為に少しだけ使うものなんです」
では、手だけでシワ一つ作らず貼り込んでいくコツはなんだろうか?
「一気に貼り込むんじゃなく、縦方向に少しずつ進めていくこと。それにクルマのボディラインと平行に指を動かすこと、ですね。斜めに押さえてしまうと、他の部分に歪みが生まれてシワになってしまいますから」
いうなれば布を織る機械のようなもの。もう一方の手でフィルムを浮かせつつ、指やヘラを真横に動かしてフィルムをボディに押さえていく。そうやって少しずつ縦方向に貼り込んでいくのだ。
フィルムを貼り終えると、ドアの開閉部やドアノブ周り、フェンダーとバンパーの継ぎ目などでカットしていくが、このカットにも谷さんはこだわりをみせる。
「どちらがより上に浮いてるかをみるんです。例えばドアとフェンダーの間ならドアのほうが少しだけ浮いてますが、この場合は浮いてるほうを多く残すように切って巻き込みを作れば剥がれ難くなります。また低いほうも、斜めに歯を入れることで若干の巻き込みが生まれますが、こうすることで完成後の見栄えも向上しますよ」
バイナルをすべて貼り終えると、いよいよメインのキャラフィルムの貼り込みにうつる。ここは順を追ってそのスゴ技を紹介しよう。
(次のページへ続く)
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