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待望のスクリプトトリガ搭載「FileMaker Pro 10」

2009年02月04日 20時00分更新

文● 茂田カツノリ

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SMTPサーバー経由でメールを自動送信

 メールソフトを介したメール送信機能は以前からあったが、今バージョンでは、直接SMTPサーバーにアクセスして、住所録などのデータベースにあるメールアドレス宛てに直接メールを送信できるようになった。

SMTPサーバー

SMTPサーバーを直接利用して、データベースに蓄積された情報を基に、本文中の宛名などを差し替えたメールを自動送信できる

 このメール送信もスクリプトを設定して実行するもので、表示中のレコードのメールアドレス宛てにメールを送ることはもちろん、検索をかけたすべてのメールアドレス宛てに一括メールを送ることも可能。送付先ごとにタイトルや本文中の宛名などを自動的に変更したメールを一括送信するようなスクリプトも可能なので、イベントの告知メールなどで活用できる。

 「スクリプト」メニューにある「スクリプトの管理」から、送信スクリプトを作成する。スクリプトの編集次第で、添付ファイルも設定できるので、PDFファイルを生成後に添付して指定の宛先に送信といった動作も自動化できる。PDFデータにはパスワード設定もできるため、請求書や給与明細のメール送付といった場面でも広く利用可能だ。

PDF化してメールに添付

FileMakerの画面をPDF化しメールに添付できる。一覧から項目を選んで設定するので、簡単に高度な自動処理を構築可能。添付ファイルは「変数を設定」で指定できる

オプションの設定

「スクリプトの編集」画面で「指定」ボタンを押すか、スクリプト項目をダブルクリックすると表示されるオプション画面で詳細を設定できる


【Conclusion】
○ プログラミングの知識なしにカスタムデータベースを作成でき、数十名規模の共有も容易。スクリプトトリガーで利用者に優しい操作感を実現可能。
× 本格業務アプリ開発環境としての実力がありながら、それが認知されていない。インターフェースは親しみやすいが計算式作成などはハードルが高い。



筆者紹介──茂田カツノリ


 渋谷でFileMakerデータベース開発の株式会社レクレアルを経営する43歳、3児の父。FileMaker8 & 9認定デベロッパ、2008年FileMaker PR Award受賞、FileMaker関連書籍を多数執筆。データベース開発やIT/Web活用のコンサルティングのほか、FileMakerのエバンジェリスト的活動として下記イベントで全国を回る。

【イベントのお知らせ】
FileMaker 10発売記念イベント「FileMaker Day」(5日/銀座、7日/福岡天神、8日/札幌、15日/心斎橋の各Apple Storeにて開催)
「自分で作る業務アプリ作成講座」(9日/札幌市民ホール研修室)
「FileMaker Fun Night!」(21日/Apple Store銀座)

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