米NVIDIAは8日(現地時間)、GeForce GTX 200シリーズ最上位のGPU「GeForce GTX 285」を発表した。2008年12月に発表された「GeForce GTX 295」(関連記事)とは異なり、GPU単体の製品で、NVIDIAでは「シングルGPUでは世界最速」と称している。
GeForce GTX 285はGTX 280のアーキテクチャーや仕様を継承したうえで、55nm製造プロセスを利用することで、高クロック動作と省電力化を狙ったGPUである。内蔵するシェーダープロセッサー数は、GeForce GTX 280と同じ240基。コアクロックは648MHzでシェーダークロックは1476MHz。メモリーバンド幅は512bit幅、メモリークロックは1242MHz(データレート2484MHz)。いずれもGTX 280のスペックから一回り高クロック化されている。
高クロック化にも関わらず、消費電力は大きく減少。GTX 280が約236Wだったのに対して、GTX 285は183Wとなっている。消費電力の減少にともない、動作音もGTX 280の37dBが、33dBへと減少している。GTX 280に比べると、導入しやすいGPUになったと言えよう。
搭載メモリーはGDDR3で、標準的構成のカードの場合、メモリー搭載量は1GB。カードは2スロット仕様で、パソコンとのインターフェースはPCI Express 2.0 x16。電源コネクターとして、6ピンのPCI Express電源コネクターを2基備える。標準的構成のカードのディスプレー出力は、デュアルリンクDVI出力×2と7ピンのHDTV用コンポーネント出力となっている。最大で3枚のGTX 285カードを搭載する3-Way SLIにも対応する。
搭載製品の出荷開始は、2009年1月15日の予定。すでにMSIコンピュータジャパンが搭載製品「N285GTX-T2D1G-OC」を発表しており、予想実売価格は4万7000円前後と想定されている。なお、ベンチマークテスト等は別途お届けする予定である。