SCHの「ハードデコーダ」を活用
CPUに負荷をかけずに映像再生
![]() | type Pのマザーボード。左上がCPU、中央上がチップセットのUS15W。下はマザーボードに直付けされた2GB分のメモリー |
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前編で述べたように、type Pではチップセットとして、インテルのSCH(US15W)を採用している。CPUにAtom Zシリーズを採用しているから、という事情が大きいのだが、機能的な狙いもあっての採用であるようだ。
鈴木「type Pでは、SCHのビデオ再生支援機能を使い、ハードウェアでのハイビジョン映像の再生を実現しています。この機能を有効につかっている機種は意外と少ないのではないでしょうか。CPU負荷が劇的に低くなるのが特徴です」
伊藤「WMVとAVCHDのハードウェアデコードに対応しています。もちろん、AVCHD対応ビデオカメラとの連動を考えた機能でもあります。この性能で720pはもちろん、1080pの映像が再生できるのですから驚きです。ただし、すべてのソフトで対応しているわけではなく、ハードデコード対応の専用ソフトでのみの対応になります」
鈴木「この機能は、本当にやりたかったものです。開発初期には、環境が整っていないこともあり、なかなかうまく動かなかったものでした」
「映像データをビデオカメラから読み込むためのメモリーカードスロットも、高速対応のものになっています。メモリースティックDuoは「PRO-HG Duo」対応ですし、SDももちろん「SDHC」対応です」
ちょっと面白いのは、2つのスロットを横に並べている点だ。この構造は「薄型化を狙ったもの」と東ヶ崎氏は話す。またHG Duo対応スロットの場合、まだ一体型のものがない、という事情もあったようだ。
![]() | マザーボードの裏面。主要なチップ類は表面だけにある。裏面下半分はメモリーカードスロットで埋まっているためだ。写真左側がメモリースティックDuo、中央がSDメモリーカードスロット |
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SSDは変換基板経由でSCHと接続
type Pではストレージとして、店頭販売モデルは60GB HDDを採用する。ソニースタイルのCTOモデルでは、SSDの選択も可能となっている。サイズの制約から、大きさは1.8インチだ。
![]() | type Pの内蔵ストレージ。右は1.8インチHDDで、左下がSSD。その上はシリアルATAのSSDとパラレルATAのチップセットを接続するための変換基板 |
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伊藤「コンセプト的には、『すべてのデータを(type Pで)持って行く』というよりは、必要なものを転送して持って行くという感覚です。そのための同期ソフト(Accusync)も付属します」
鈴木「これまでにも、type Uをはじめとして、SSDのモデルをいくつか手がけてきました。そこでのお客様の分析では、やはりSSDを採用したモデルを選ぶ方は、SSDに「スピード」を求めていらっしゃるようです。ですから、そこを大切にしたい。そのため、SSDではシリアルATAを採用しています」
鈴木氏がわざわざそう断るには理由がある。SCHはパラレルATAのみをサポートしているからだ。すなわちtype PのSSDモデルでは、わざわざパラレルATAとシリアルATAの変換基板を経由して、SSDが接続されているのである。そしてこの変換基板も、フレックスリジットを使った独自のものである。
鈴木「スピードの遅いものならば、パラレルATAのSSDも手に入るようになっています。ですが、すでに述べたように、お客様はSSDで『速度』を求めている。ならば、変換基板を搭載してしまおう、と考えたのです」
なお、今回筆者の手元に貸し出されたモデルは、店頭販売されるのと同じ「HDD採用モデル」だった。
正直に言って、HDD読み込みはかなり遅い。試作機であったのでベンチマークを公開するのは避けるが、ソフトの起動などでは、少々ストレスを感じたのも事実である。type Pを買うならSSDという考え方は、スタッフのこだわりをみても感じられる。
これだけのものを搭載しながら、type Pはファンレスで動作する。CPU負荷が高まると、さすがに多少暖かくなるが、不快なほどではない。映像再生の場合には、ハードデコーダーの存在もあり、思ったよりも発熱が低い印象を持った。ただし、YouTubeやニコニコ動画のような「Flash playerで再生される動画」については、ハードデコードができないため、負荷が高まる。
![]() | 裏面側から見たtype Pの内部。一見シンプルに見えるかもしれないが、バッテリーに空間を取られるため、本体半分程度の容積でPCとしてのコンポーネントを詰め込んでいる |
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