DOMの成績に意外な結果
Celtic Kane's Web Browser Javascript Benchmarkの結果
次に「Celtic Kane's Web Browser Javascript Benchmark」（関連サイト）と「Quickmode's Benchmark - W3C DOM vs. innerHTML」（関連サイト）という2つのベンチマーク結果を見てみよう。
まず、「Celtic Kane～」のほうだが、結果がSunSpiderと比べてだいぶ違っている。SunSpiderで良い結果を出したブラウザーはこちらでも好成績なのだが、Google Chrome正式版がβ版よりも劣っているなど、筆者の体感と異なる結果だった（筆者としてはSunSpiderのほうが実際の体感速度に近いと思う）。さらにWebKit Nightlyは測定できなかった。
もともとこの「Celtic Kane～」の作者は、フリーのウェブ開発者であって、JavaScriptエンジンの専門家ではない。各ブラウザーのJavaScriptエンジンは我々の想像以上に解釈法が異なっているのだろう。そうした違いをうまく計測できていない可能性はある。
プロのソフト開発者は、製品出荷前に様々なテストをするものだが、AppleのWebKit開発チームが作ったSunSpiderもそういった流れから出てきたものだと思われる。筆者としてはSunSpiderのほうが信頼性が高いと思うが、ぜひ読者諸氏も実際に試してみてもらいたい。
Quickmode's Benchmark - W3C DOM vs. innerHTMLの結果
SunSpiderでは計測できないDOM（Document Object Model）を使った処理速度を計測したのが「Quickmode's Benchmark」だ。こちらの結果もなかなか興味深い。
最新版ブラウザーが軒並み現行版よりも良い成績を出しているが、なかでもOperaが健闘している。SunSpiderではFirefoxに負けていたが、Quickmode'sではOperaのほうに軍配が上がった。DOMを使うか、JavaScriptを使うかはすべてウェブ開発者の実装次第なのだが、こうした違いはデベロッパーにとって興味深いものになるだろう。
