高級感を演出する「ギミック」もうれしい
タッチパッドの操作性と「重さ」が問題
2730pは、現状販売されているタブレットPCの中では、最上位の製品と言えるだろう。タブレットPCとしての機能ももちろんだが、ビジネス向けノートとしての「作りの良さ」が基本となって、それを支えている。ボディーの剛性は高く、仕上げも上々だ。放熱機構もうまく働いており、不快な発熱もない。
| 各部の温度 放射温度計による測定、室温は20℃。高負荷時のデータは、AVC圧縮/720×480ドットの動画を再生時に計測 | |||
|---|---|---|---|
| パームレスト | キーボード | 底面の最大発熱部 | |
| アイドル時 | 約23.5度 | 約24.8度 | 約26度 |
| フルパワー時 | 約28.4度 | 約29.6度 | 約30.2度 |
ちょっとした小技も効いている。例えば本体上部から飛び出すキーボードライトと無線LANアンテナ。どちらもスイッチを押すと「ゆっくり」出てきて、ちょっとした高級感がある。同様にタブレット用のペンも、いきなりカシャッと飛び出るのではなく、ゆっくりと出てくる。
![]() | ディスプレー上部に内蔵された無線LANアンテナ。実際には出さなくても十分な感度はある。ディスプレーのラッチ穴右にある円が、収納式キーボードライト |
|---|
特に気に入ったのが、タッチセンサーによるワンタッチボタンだ。音量の調整やミュートのほか、プレゼン向けにディスプレーモードの変更が行なえるのは、ビジネスノートらしい。
![]() | ![]() | |
|---|---|---|
| キーボード上部にあるワンタッチボタン。左から、「プレゼンテーションモード」「ミュート」「音量調整」になっている | プレゼンテーションモードの設定。通常はワンタッチボタンを押すとこのダイヤログが表示されるが、設定を済ませると、ワンタッチで設定変更が可能に |
だが、やはり2730pの1番の問題は「重さ」だろう。1.7kgという重量は、いくら「ワールドワイド基準」とはいえ重い。タブレットモードで使うことを考えると、せめて1.3kg(アメリカでいうところの3ポンド)を切ってほしいところである。
タブレットPCは便利だが、モバイル向けにコストをかけて軽く作るほどのニーズがなく、積極的な投資ができていない。それこそが、タブレットPCの可能性がブレイクしない、最大の理由なのかも知れない。
- オススメする人
- ・高級感があり、信頼感のあるビジネスノートを探している人
- ・メモを気軽に書き殴り、残しておける環境を求めている人
| HP EliteBook 2730pの主なスペック | |
|---|---|
| CPU | Core 2 Duo SL9400(1.86GHz) |
| メモリー | DDR2-800 1GB |
| グラフィックス | Intel GS45 Expressチップセット内蔵 |
| ディスプレー | 12.1型ワイド 1280×800ドット |
| HDD | 120GB |
| 光学ドライブ | 搭載せず |
| 無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth 2.0 |
| カードスロット | Expressカード/54、SDカードスロット |
| インターフェース | USB 2.0×2、IEEE1394、アナログRGB出力、10/100/1000BASE-T LANなど |
| サイズ | 幅290×奥行き228×高さ28.2mm(最薄部) |
| 重量 | 約1.7kg |
| バッテリー駆動時間 | 約6時間(JEITA測定法 1.0) |
| OS | Windows XP Tablet PC Edition 2005(Windows Vista Businessダウングレード) |
| 価格 | 23万1000円(HP Directplus価格) |
筆者紹介─西田 宗千佳
1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。 得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、PCfan、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)がある。


















