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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第39回

ベア速、かーずSP、ゴルゴ31取材した「フツーの青年」

2008年12月15日 15時00分更新

文● 古田雄介

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ヒットの秘訣は「新しい切り口」、これ一本!

―― これまでのインタビューで、人気サイトを作る秘訣は見つかりましたか?

犬 人気が出るサイトは記事のセレクトにヒットの理由が隠れている、と普通は思いますよね。でも、僕が取材した範囲でいえば、それはあんまりないみたいなんです。先行者の利益が一番大きいということが見えてきました。

犬氏が参加している2chの長文まとめサイト「Diary of hopeless sinner」。2004年10月にスタートし、3ヵ月で100件以上のまとめ記事を配信した。その後、徐々にペースを落としながらも、現在までアップを続けている


―― 大衆性のある、新しい切り口を見つけることが肝心というわけですね。

犬 やっぱり「早い者勝ち」ですね。もちろん初めは頻繁に更新することも必要ですが、スタイルが確立されてしまえば、更新のペースが落ちてもなんとかなるみたいです。


―― 人気サイトを運営する管理人さんの性格に共通項ってありましたか? 僕はこれまでにインタビューさせていただいた方には、俺のコンテンツを見ろ~という「芸術家型」の人と、これやったらウケるかな~と計算する「編集者型」の人がいるように感じています。

犬 そういう意味でニュースサイトを見ると、個人を出す方と出さない方がいますね。どちらが多いか少ないかは分かりませんが。個人を出すニュースサイトは、出さないものに比べて、テキストサイトよりの楽しみ方がされるのではないか、と思っています。

 ただ、テキストサイトの流れ自体は、ブログのような簡易なサイト作成の流れに呑まれています。個人を出すニュースサイトも文化的には連続していませんね。


―― それは2chまとめサイトも同じですか?

犬 「まとめ」はまったく違いますね。テキストサイトや、芸術家型のニュース系サイトはその管理人さんのファンが読者になりやすい、だから読者層がどうしても限定されてしまうんですよ。だけど2ちゃんねるは「読者」そのものに限界がなくて、とても広いんですよ。あるあるネタとかはどんな読者でも楽しめますよね。

 2chまとめサイトは、その管理人の個性より、まとめられているコンテンツを楽しみに来るわけです。コンテンツありき。でも、前者は管理人の個性や考え方ありきです。だから、一見似ていますが根本的に違うものなんですよ。

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