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Androidでグーグルが何を目指すのか

2008年12月12日 21時34分更新

文● ASCII.jp編集部

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 2009年には、日本にも上陸するといわれるグーグルの「Android」。何が新しく、どこが注目されているのだろうか? グーグルでAndroidを担当するジョン・ラーゲリン氏の話をもとに、3つの視点でまとめる。

ジョン・ラーゲリン氏
ジョン・ラーゲリン氏。ラーゲリン氏はスウェーデン出身で2001年から2005年まではNTTドコモに在籍、現在はグーグル日本法人のモバイルビジネス統括部長という要職にある

 グーグルの柱と言えば「検索」「リスティング広告」「ウェブアプリケーション」の3つだ。「インターネットを便利にする」というのが同社の思想だが、特に以下の3点に対するニーズが高いと考えている。

  • 情報を見つけ出すこと
  • コミュニケーション&コラボレーション
  • 安心して出来るビジネス・取引

 Androidは、これらのニーズにモバイル環境で応える。解析ツールなどを利用しながら、そのための検討を進めている段階だ。また、デスクトップで展開している「Chrome」のようなウェブブラウザー、検索を効率化するための日本語音声検索などの提供も視野に入れているようだ。


日本のノウハウは海外でも生かせる


Q 日本市場はガラパゴスなどと言われるが、米国など世界でも通用するか。

A ユーザーの基本的なニーズは日米とも共通だ。日本ではケータイのコンテンツがビジネスになった。インフラが整備され、料金定額制などもあり、使いやすい環境が整っている。海外ではまだまだそこまで進んでいないが、日本で起きた「ケータイの革命」は海外でも起きると考えている。

Q ケータイにおけるグーグルの収益モデルは?

A 検索でもサイトでも、パソコンと同じビジネスモデルが伸びている。その背景には、ブラウザーが高機能化して使いやすくなったことがある。日本でのケータイ広告市場も右肩上がりで、グーグルもモバイルに力を入れている。グーグルのモバイル事業の大半は日本からの収益。社内でも日本の発言力は強い。経済状況が厳しくなれば、効果検証できる広告が望まれる傾向は進む。パソコンとケータイの両方をカバーしてはじめて効果が生まれるという認識のクライアントも多い。

Q PageRankなどの仕組みは、サイト間のリンクが少ないケータイでは難しくないか。

A PageRankの重み付けなどは、ケータイ向けに調整している。日本にはモバイルサイトが数十万あるが、(キャリアの公式サイトなど)ゲートウェイ越しでしか見られないサイトが多い。こうしたサイトにグーグルの検索ロボットは入れないが、ファイアウォールを開けてもらえるなら、必ずクロールする。


Androidはクラウドを担う重要なデバイス


AndroidケータイG1
AndroidケータイG1。日本での登場は2009年の第一四半期と予測されている

Q クラウドコンピューティングにおけるケータイの役割は?

A  ケータイはPCと共に、クラウドコンピューティングを実現する際に重要なデバイス。(外出先でのモバイル接続で)効率よく最新の情報をサーバーから引き出せる。

 そのためには帯域が広くカバー率の高い電波のインフラが必要。接続待ちの時間をなくし、ローカルキャッシュを不要にできる。

 また、ケータイの接続料金もリーズナブルな従量制、あるいは定額制であることが望ましい。ケータイによるクラウドコンピューティングにはそれが必要だ。

 日本はインフラも料金プランもすでにこの条件を満たしていると考える。


Android Marketのインパクト


Q Android Marketでのアプリケーション販売についてどう考えているか?

A Android Marketでは、一度開発者登録すれば、グーグルやキャリアの許可を取らなくても、自由に公開できるようにするつもりだ(iPhoneのAppStoreでは、アップルが認めたプログラムしか公開できない)。品質管理については、YouTubeの経験が生かせると思う。星マークを付けるなど、レーティングの仕組みを入れたい。

Q Android Marketで手数料収入を得るといった展開を考えているか

A Androidがグーグルにどのような利益をもたらすかと、よく聞かれる。グーグルは、パワフルなブラウザーと自由なアプリケーション環境を広げたいと考えている。開発者が支持するプラットフォームになれば、エコシステムが構築され、流通ルートも確保できる。有償コンテンツも重要なビジネスモデルになる。その環境を整備する役割を担う可能性はある。ただし、それを営利的にすること──手数料を取ってビジネスにする──ことは考えていない。

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