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文化庁的にいちばん面白かったメディアアートをゴゴゴゴゴッと徹底的にフォトレポート

大賞はWii Fit? TENORI-ON? 文化庁メディア芸術祭レポート

2008年12月10日 14時30分更新

文● 個人的にはニコ動とKORG DS-10なんだけどなー盛田/トレンド編集部

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アニメーション部門

大賞を受賞した「つみきのいえ」監督の加藤久仁生氏。同作品はカンヌ国際映画祭のアニメ部門が独立した「アヌシー国際アニメーションフェスティバル」で、2008年度大賞にあたるクリスタル賞を受賞したもの。シルヴィアン・ショメ「ベルヴィル・ランデヴー」のようにあたたかみのある作画は「すべて鉛筆で描いたものをパソコンで取り込んでいる」という

同じく大賞の加藤久仁生「つみきのいえ」。水没した家に住む老人が主人公。たばこのパイプを落としてしまい、水没した地層(家層?)に潜っていくと、昔の妻や娘の記憶が歴史に「潜っている」ようによみがえってくる。地球温暖化のモチーフをあたたかな目線で描く。絵がすごくかわいくてゾッコン。新宿武蔵野館でも阿佐ヶ谷ラピュタでもどこでもいいので、早く劇場で見られるようになってほしいものです (C) ROBOT

優秀賞の湯浅政明「カイバ」。「マインドゲーム」のぐにゃもらーなイメージングでおなじみ、世界のユアサ監督が選んだ今回のテーマはズバリ「外部記憶」。記憶をデータベースに置いてきた男の子「カイバ」が、襲いかかる見知らぬ敵と必死に戦うというもの。個人情報の共有が常識となったネット社会における、「記憶(過去ログ)」のあまりに危うい扱い方を「戦い」として描いているように思える (C) 2008 湯浅政明・マッドハウス/カイバ製作委員会

優秀賞の荒井知恵「DREAMS」。刺繡アニメという激かわいいジャンルで、いますぐにでもNHK教育で放送してほしくなる。眠っている馬が見ている夢の中で次々にトランスフォームしていく姿を描く。キャラクターに重きを置いた安易なかわいさではなく、落ち着いた大人の可愛らしさを感じる (C) asitanonki

優秀賞の木村卓「KUDAN」。息子の言葉をまともに聴こうとしないお父さんが、ある日届いたマスクをかぶることで、半牛半人の「件(くだん)」に変身してしまう。コミュニケーション不全と身体性への不安を、不気味なシュールさとユニークさでまとめた作品。PlayStationのゲーム「せがれいじり」を思い出した (C) 2008 株式会社リンクス・デジワークス

優秀賞の山村浩二「こどもの形而上学」。子どもが考えるような「異形のイメージ」をそのもの映像化した作品。頭が数字でふくらむ、「お口にチャック」された口からまた口が生える、ぎゅるるっと巻き取られる……。「頭山」「カフカ・田舎医者」で描かれた、穏やかな凶暴性はいまだ健在だ (C) ヤマムラアニメーション

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