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かゆいところに手が届く Adobe InDesign CS4の魅力

2008年12月05日 18時00分更新

文● 諫山研一

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作業中にもエラーをチェックライブプリフライトの実力

 CS4で最も気になるのは、ドキュメント作成中に自動的にリンク外れなどのエラーをチェックする「ライブプリフライト」機能だ。

 RGB画像の張り込みや画像の解像度/リンク、特色設定、環境にないフォント──などをリアルタイムで監視する機能で、設定したルールに違反したらアラートと解決策を提示してくれる。

 実際に定義していろいろと使ってみたが、作業をごとにチェックしているようで、違反したオブジェクトを見つけると、すぐにアラートが表示される。

プリフライト

プリフライト項目を設定しておくと、張り込みと同時にアラートが表示されて必要な解決方法が指示される。これはRGBの画像を張り込んだときのアラート画面

 これらプリフライトの定義はプロファイルとしてドキュメントに埋め込めるほか、読み込みや書き出しもできる。プロファイルをほかのユーザーと共有すれば、環境が違っていても確実なドキュメントの作成と出力が可能となる。

 このほかにもバージョンアップで便利になった部分は多い。特にDTPに関わる新機能を表にまとめたので参考にしてほしい。

CS4で追加されたDTPに関わるそのほかの新機能

新機能 概要
リンクパネル リンク画像のプレビューアイコンが追加され、どの画像がリンクされているかがひと目でわかるようになった
条件テキスト 同一ドキュメントの複数のバージョンを作成する場合に、条件を作ってテキスト範囲に適用すると、複数のバージョンのドキュメントを作成できる
相互参照 リファレンスマニュアルなどを作成する場合に相互参照を含めると、ドキュメントのある部分から別の部分を参照できるようになる
欧文テキストの泣き別れ 和欧混植時、行末から行頭にかけての欧文をハイフネーションなしで強制的に分割する日本語独自の機能
スマートテキストのリフロー処理 ワープロのように扱い、テキストの入力やテキストフローを変更すると、ページが自動的に追加または削除される

 表のほかにも、Adobe Flash CS4 Professional形式やSWF形式でのファイルの書き出し、SWF/PDFファイルへ出力した際のページめくり効果の追加などが可能だ。


【Conclusion】
○  全体的に速度が向上している。新機能のライブプリフライトによって、ミスのないドキュメント作成が可能になった。
×  悪い点はあまりない。強いて言えば、スマートサイズ機能。ほんの少しでもズレてると機能しないので、使いにくいと感じた。


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