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メロンブックスシティ、大逆転の末、念願の王者へ!

痛車が全日本ラリー選手権クラスチャンピオンに!

2008年11月27日 20時00分更新

文● 末岡大祐/Webアキバ編集部

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ロータス「エクシージ」もラリーに参戦! こちらも注目を集めていた

 メロン号は、午前中に2回のギャラリーステージを走り終え、チェックポイントに到着した。だが、この時点で大きなアクシデントが起きていたのである。現在、メロン号が出場しているJN1クラスでチャンピオン争いをしているのは、メロン号含め3台。しかも、1位のクルマとメロン号はポイントに差があるため、優勝できてもチャンピオンになるのは難しいと思われていた。だが、ライバル2台が午前中でリタイアしてしまい、もはやメロン号は「完走すればチャンピオン」という、非常に有利な状況になっていた。これもラリーの面白さといえる。

 ドライバーの廣瀬選手は「ボク、こういう状況になるとミスすることが多いんですよねえ」と、やや心細いコメントだったが、午後のステージは無難に走りきった。

これがラリーの観戦スタイル。間違っても軽装で行ってはいけない

一筋縄ではいかない王者への道

 迎えた最終日。この日はお昼で全ステージが終了する短いスケジュールで、全部で5本のSSを走る。ギャラリーステージは2本目と最終ステージの5本目に設定されていた。しかし、朝からメロン号はトランスミッションから異音がするという情報が入る。それでも1回目のギャラリーステージでは、その走りをアピールしており、特にトラブルはなさそうであった。このまま行けばチャンピオンは手堅い。誰もがそう思っていたとき、再びアクシデントが起こった。筆者は最後の走りをカメラに収めようと、最終ステージでメロン号を待つが、一向に現れる気配がない。アナウンサーも「メロンちゃんが来ません。何があったんでしょうか」と困惑気味。周りの人にお願いして、携帯の速報に目を通すと、前のステージでかなり遅れて最下位になっており、何かトラブルが起こったことは予想できる。

 しかし、それ以上の情報がないため、観客も筆者もメロン号が現れるのを黙って待つしかなかった。すると、最後の最後でメロン号が登場! アナウンサーも「メロンちゃんが家出をしたのかと思いました!」と興奮している。なんとかスタートするも、その速度はレーシングスピードではなく、壊さないようにゆっくり走っているようだ。観客席からは「ガンバレー!」との声援もあり、みんなに愛されている痛車なのだと改めて思い知らされた。

メロン号が山の中を駆け抜ける!

 大幅に遅れてチェックポイントに戻ってきたメロン号。セレモニアルフィニッシュでは多くの声援に包まれてその戦いを終えた。

タイムコントロール(チェックポイント)で通過の手続きを行なう中村選手

満身創痍でサービスパークに戻ってきたメロン号

(次のページへ続く)

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