例年、年末になると年賀状作りをサポートするインクジェット複合機の新製品が数多く登場する。この中からどれを選べばよいのか、判断に迷う人は多いだろう。ここでは数ある新製品の中からおすすめしたい1台を紹介したい。
ストレスなく写真印刷をさまざまに楽しめる1台
2008年秋に登場したインクジェット複合機の中で、画質と速度、楽しさと優しさという4つの要素を満たし、なおかつ高いコストパフォーマンスを実現した製品としておすすめしたいのがキヤノンの「PIXUS MP630」である。特長は写真印刷を気軽に楽しめる工夫が、至るところに盛り込まれている点だ。
楽しむという点で注目したいのは、「手書きナビ」機能の強化だ。手書きナビの使い方について詳しくは次ページを参照してほしいが、PIXUS MP630では従来にないフィーチャーを追加した。
具体的には新たに影付きや白抜き文字などで写真を飾れる「フチ効果」が追加されたほか、囲みの中を指定した色やパターンで塗りつぶすといったことも可能になった。その他写真を自動的に補正してくれたり、DVDやCDのレーベル面にも写真に手書き文字を合成してプリントできるなど、手書きナビの楽しみ方を大きく広げている。
また楽しいだけでなく、ユーザーがストレスを感じることがないように工夫されていることにも注目したい。メモリカードを挿してわずか4ステップで印刷できる操作性や、前面のカセットと背面のトレイの2ヵ所で給紙でき、普通紙は前面カセットに、写真用紙を背面トレイに同時にセットしておけるなどといった工夫により、思い立ったときにすぐに写真を印刷できる。また液晶画面上に表示されるメニューも分かりやすい。
もちろん、画質と印刷速度に関してもPIXUS MP630は妥協していない。最高9600×2400dpiという高解像度に加え、従来モデルからインクを改良することで再現できる色の領域を拡大し、画質を大幅に向上させている。印刷速度に関しては、L判フチなし印刷を行った場合で約18秒と、まったくストレスを感じさせない快適なスピードを実現している。
なおキヤノンのインクジェット複合機は、以前からそのスタイリッシュなデザインが評価されていたが、PIXUS MP630は従来の高いデザイン性を踏襲しつつ大幅な小型化を実現しており、以前にも増して設置場所を選ばなくなったのも嬉しい。このように見ていくと、PIXUS MP630が本当に使う人のことを考えたインクジェット複合機であると言える。
PIXUS MP630の主なスペック | |
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解像度 | 最高9600×2400dpi |
使用可能用紙サイズ | A4~A5、レター、リーガル、洋形封筒4号/6号、長形封筒3号/4号(Macintoshは非対応)、はがき、往復はがき (以下、純正用紙のみ) L判、2L判、六切、KGサイズ、専用名刺 |
給紙方式 | 後トレイ 普通紙専用の給紙カセット(併用可) |
インターフェイス | Hi-Speed USB/ Bluetooth(オプション) |
外形寸法 | 450(W)×368(D)×176(H)mm |
質量 | 約8.8kg |
希望小売価格 | オープン価格 |