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CYBERDYNE STUDIOがオープン

強化ロボットスーツの試着スペース、筑波に登場

2008年11月06日 21時48分更新

文● チバヒデトシ、岡本善隆(企画報道編集部)

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CYBERDYNE STUDIO

 10月31日、つくば市のつくばエクスプレス研究学園駅前に開業した北関東最大級のショッピングモール「iias(イーアス)つくば」内に、自立支援ロボットスーツ「HAL(Hybrid Assistive Limb)」の研究・開発を手がける CYBERDYNE(サイバーダイン)社が運営する『CYBERDYNE STUDIO(サイバーダインスタジオ)』がオープンした。

 同施設は、実際に来館者が近未来のロボット技術が現実とものとなったHALを装着体験ができるとともに、ロボットやサイバニクスといった未来のテクノロジーを体感できる、エデュケイションとエンタテイメントを兼ね合わせたエデュテイメント施設だ。

山海教授とHAL

HALについて解説する山海教授。HALは人間の動きを予測し、その力をプラスしてくれる存在だ

 まずそのHALについて説明しておくと、筑波大学発のベンチャー企業であるCYBERDYNE株式会社が開発・製造するもので、装着者が自らの意思で自由に動かす事ができるパワーアシストスーツだ。同社は筑波大学大学院の山海嘉之教授が同大学院システム情報工学研究科での研究成果を活用する事を目的に、2004年6月に設立した(CEOには山海教授が就任)。

 当面は福祉・介護分野において身体機能に障害がある方の自立動作支援などに使われるが、将来的には工場などでの重作業支援や災害現場でのレスキュー活動支援、エンタテイメントの分野など、幅広い分野での適用が期待されている。

HALの仕組み

電位差で自動的に動く

写真ではテストのために手の動きの信号で足の形のパーツを動かしている

 人が筋肉を動かす際に、その意思は脳から筋肉に電気信号となって送られるが、この時、皮膚表面では微弱な生体電位差が生じる。これを装着したセンサーが検出し、この電位差は電気的に処理。コントロールボックスに送られ、信号を解析し、モーターにトルクを与える。脳からの信号をいち早く検出しているため、筋肉が動き出すより早く、ロボットを動かす事ができる。

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