GPSで変わる自転車ライフ ケータイ編

文●荻窪 圭

2008年11月04日 21時47分

ケータイから始めよう!

 自転車でGPSを使ってみたいけど、そのために買うのはちょっとお金が……ってな人はまずここから始めるべし。ケータイである。これがなかなかあなどれないのだ。

 ただし、ここで紹介するのはauのGPS搭載端末のみ。すまん。なぜauかというと「au Run&Walk」という「自分磨き系」サービスが自転車散歩に応用できるからである。

 「au Run&Walk」は「自分磨きのランニング」とか「メタボ対策のウォーキング」とか、そんな流行と健康を追いかける人のためのサービスっぽくてそそられないのだが、実はその中の「Bikeモード」がなかなかイケるのだ。

 Bikeモードにして走ると、走行距離と走行ルートを記録し、自動的にサーバーにアップして蓄積してくれるという、自転車走行記録を残したい人にはうってつけのツールである。「au Run&Walk」を使える端末は、詳しくはサイト(こちら)を見ていただくとして、おおざっぱに言えば「W43xx」以降のWIN端末だ。

 専用アプリを使うので、持ってない場合はダウンロードする必要がある。そして、有料会員になる。Bikeモードは月々105円の「ベーシック会員」でないと使えないからだ。2009年1月31日までは無料なので、とりあえず入って使ってみて、馴染めなかったら退会すればよし。

 ではアプリは用意して会員にもなった、という前提で話は進む。

ケータイを自転車に装着する

 まずは自転車だっ!

 これがわたしが6年ほど乗ってる自転車。初音ミクの髪の色のようなフレームのカラーが目印だ。

 ロードバイクにしないのは、しょっちゅう停止しては写真を撮るし、撮影機材を背負って走ることが多いから。こっちの方がなにかと都合がよいのである。

 このハンドルバーにケータイを装着する(正確にいえば、ステムに装着した拡張グリップにつけている)。ケータイなので普通にポケットに入れてもいいけれども、ハンドルバーあたりに装着すれば走行中にスピードや走行距離をチェックできるし、GPS衛星の捕捉にも有利。

 問題はどうやって装着するか、だ。製品はいろいろあるが、わたしが使っているのがコレ。omoloが取り扱っている「サイクルスタンド」だ。普通、サイクルスタンドといえば、駐輪時に自転車を立てておく足を指すので、名前としては間違ってると思う(製品には「Bicycle Phone Holder」とある)。何しろ980円と安い。

 今回装着したのはauのSportio。小さいのでうまくハマる。折りたたみ式のケータイを開いたまま装着してもいいが、不安定になりやすいので注意。2軸回転式のディスプレイならディスプレイをひっくり返した状態で使うのがよいかも。

 このまま実走しても振動で落ちることはなかったが、凸凹道を走るとちょっと位置がずれるなど不安はあるので、ストラップをハンドルなどにくくるなど落とさない工夫はしておくと吉だろう。

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走行スタート

 では走り出そう。「au Run&Walk」アプリを起動し、Bikeモードのフリーランを選ぶ。現在地を取得したら、センターキーを押して測定開始だ。

 なぜ横向き画面になのかは不思議。というか不便。

 Run&Walkモードでは走行中に音楽を聴けるし、地図を見ながら走れるけれども、Bikeモードではどちらも不可。危険防止のため。特に走りながらのヘッドホンは、改正された「交通の方法に関する教則」にて禁止されているので、みなさんも注意してください。

 ただし、休憩モードにすれば、現在地の地図表示も可能だ。

 目的地へつくまでアプリは起動したままにしなきゃいけないが、アプリをいったん中断して(終了してはだめ)、EZナビウォークを立ち上げて現在地を細かく確認したり、カメラを起動して写真を撮ることができる。

 目的地についたらRun&Walkを終了する。すると自動的にサーバーに走行データがアップロードされ、蓄積されるのである。

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帰宅したらパソコンでチェック

 さあ、走った結果はパソコンで見るべし。「au Run&Walk」のサイトを開き、ログインすればいい。PCサイトへのログインIDとパスワードはモバイルサイトから入手できる。

 これが楽しいのだ。1ヵ月単位で、いつどのくらい走ったかをグラフで表示してくれるし、個々の走行を「リプレイ」すると、その日にどこをどう走ったか、(おおまかな)地図と(おおまかな)高低図で図示してくれる。

 でもこれだけでは、自分で楽しめるだけである。特に走行結果を公開する機能はない。ちょっとさびしい。

 そういうときは「この地図のデータをエクスポート」する機能を使おう。ワークアウトデータを「KML形式」でダウンロードできるのである!

 走行データがローカルに落ちてくれば、あとはそれをどう使おうとこっちの勝手である。

 今回はグーグルマップに張り付けて公開してみた。マイマップで新しい地図を作り、先ほどのKMLファイルをインポートするだけだ。

 等々力渓谷を出発して野毛大塚古墳に寄り道して、途中で環八を避けて用賀中町通りを北上し、千歳船橋駅(この日はここで人と待ち合わせしてたので)というルートがマッピングできた。

 あとは自由に。

 自宅から走り始めたから公開したとき住所がばれちゃう、ってときはルートを編集して自宅から離れた場所をスタート(あるいはゴール)地点にしてしまえば問題ない。その辺は自己責任で。

 ここまでくれば作った地図を公開することもできるし、ブログパーツとしてその地図を自分のブログなどに貼り付けることもできる。

 例えば、「自転車散歩ブログ」なんてのが地図付で簡単に作れるわけだ。こうなってくると面白いではないか。

 自転車&GPSの入門機器としては、auのケータイはなかなかよくできているのである。「au Run&Walkアプリ」やサイトはときどきバージョンアップされて機能が増えるのでマメに確認すべし。

 でも、もっと楽しめる「スマートフォン」もある。それが「iPhone」。次回はiPhoneと自転車の話をしよう。

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おまけ:EZナビウォークは使えるか?

 自転車にケータイを装着できるとなると、やってみたいのが「ナビ」。auの場合は「EZナビウォーク」がある。ただ、自転車モードは持ってないし、徒歩モードでは最長10kmまでと制限がある。

 試しに、自転車にケータイを取り付け、徒歩モードでナビが使えるかを実験したことがあるが、結果は「微妙」。

 まず、自転車は車道の左端を走るが、徒歩だと歩道を歩く。当たり前だが、「道路の右側の歩道を歩いている」前提でナビされたとき、幹線道路では指示通りに右折できないことがある。もうひとつ、画面を見ながら走るわけにはいかないので音声ナビに頼ることになるのだが、音声ナビは「徒歩の速度」でナビするので、自転車だと速すぎ、音声で「50m先を右折」といわれたときはもう間に合わないってことが多々あった。

 それに周りがうるさいとナビの声が聞こえないし、静かな住宅地だとナビの声がひびいてうるさい。あの夜は住宅地で不気味な合成音声を響かせてごめんなさい。

 10km以下の短い距離を、ママチャリレベルのスピードでのんびり走りながら、ときどき止まって道を確認するというくらいでしか使えないかなというのが印象だ。

 自転車で「ナビ」させるのは、安全性を考えると難しい。ヘッドホンをつけたままというのは無理なので音声ナビをさせるにはスピーカーからでかい音を出す必要があるし(ちょっと恥ずかしいぞ)、目でルートを見るにしても常時ケータイに目をやらねばならないようでは危険だ。まあときどき道に迷ったら、停止しては地図をチェック、というくらいにとどめておくのが賢いだろう。

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