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5分で分かる! FXの基礎 第2回

FXのシステム

2008年11月10日 12時54分更新

文● 企画報道編集部

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取引システムの仕組みは?

 FXはインターネットを利用した取引なので、やはり取引システムのパフォーマンスに左右されてしまうことはある。まず、FX会社がどのようなシステムを利用しているかを説明しよう。

 FX会社は国内におよそ130社あるが、その中には国内にシステムを置く会社と、海外のディーラーが提供するシステムを利用している会社とがある。

国内に独自システムを置くFX会社と、海外ディーラーを利用するFX会社

 海外の主だったディーラーには、アメリカに本社を置く外貨売買の仲介業者、グローバル・フューチャーズ・アンド・フォレックス・リミテッド(GFT)と、デンマーク投資銀行のSAXO(サクソ)がある。FX会社はこうしたディーラーが提供しているトレーディングツールを自社の条件に合わせてインターフェイスなどをカスタマイズし、顧客に提供している。

 よって、通貨ペアの数やスプレッド、発注に使う取引ツールなどもすべて、両社のディーラーのシステムに依存するので、ディーラーが提示しているレートやスワップポイントで取引を行っていることになる。

 もちろん、ディーラーによって多少の違いはある。SAXOは約定能力が高いと評判があり、取り扱う通貨ペアの多さや、トルコリラなどの高金利かつマイナーな通貨も取り扱っている、といった特徴がある。ただし、最低取引単位が5000通貨以上となっているので、少額で取引したい初心者よりは中・上級者向けと言えるだろう。

 GFTは、細かなインジケーターやアラートを設定できるなど、充実したチャート機能に定評があり、取引は1000通貨から可能となっている。

 ユーザーのクライアント環境(取引画面)も、海外ディーラー利用FX会社、独自システム採用FX会社ともども、Flashを使っていたり、Javaアプリケーションだったりとさまざまだ。さらに、FX業者によっては携帯電話用のインターフェイスやアプリケーションも提供している。これらの使い勝手は、手数料やスプレッドといったサービスと同様、取引きに影響を与えるので、FX会社選択の指針としたい。

取引システムの堅牢性も注意

 取引システムは、常に安定し続けているとは言えない。たとえば、経済指標が発表された後などは、取引ツールへのアクセスが集中し、システムのパフォーマンスが低下してスリッページ(注文を出した値段で約定せず、不利な方向に約定してしまうこと)が発生する、といった事態も起こる。

 また、取引システム自体に何らかの障害が発生して、取引できなくなることも珍しくない。そんな場合、システムの増強をアピールしているFX会社や、GFTのように、国内に拠点を持つディーラーを採用したFX会社であれば、復旧も比較的スピーディーになる、ということはあるようだ。

 いずれにせよ、FX会社を選択する際には、手数料などのコスト面だけではなく、システムの使いやすさや堅牢性にも十分配慮したい。複数のFX会社に口座を開設して比べるのも、有効な手立てだろう。

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