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RIMジャパンのトップが語る

世界累計1900万台出荷したBlackBerryの強み

2008年10月22日 14時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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9月29日にNTTドコモと共同で発表したBlackBerry Bold

 2006年にNTTドコモでの展開が始まったリサーチ・イン・モーション(RIM)のBlackBerry。「BlackBerry 8707h」に引き続き、2008年9月に新端末「BlackBerry Bold」を発表した。日本導入は2009年初頭の予定だが、ビジネスパーソンだけでなく、個人にとっても魅力的な端末である。注目が高まるBlackBerry端末の強みについて、リサーチ・イン・モーション・ジャパンに聞いた。


世界で1900万人のユーザーを持つBlackBerry

 北米におけるBlackBerryなどのスマートフォン市場は2005年の携帯電話市場において約3.5%程度のシェアであった。しかし、2008年8月末時点には24.5%にまで急伸している。BlackBerryは既に世界で累計1900万人のユーザーが利用しているが、このうちの300万人は今年の第2四半期(6-8月)の増加分である。リサーチ・イン・モーション社の副社長で日本担当の上野公明氏は次のように述べる。

 「現在北米エリアで金融業などを中心に5割以上のシェアを獲得しています。北米以外では欧州とラテンアメリカが急伸しており、日本を含むアジア・パシフィックはこれからの成長市場として期待しています」

 BlackBerryはエンタープライズサーバーと端末の組み合わせで活用する。日本以外のエリアにおける販売実績は、法人が6割で個人が4割。もっとも、個人ユーザーも仕事での利用目的が半分を占めるようだ。

 日本ではiモードなどのケータイから利用できるウェブとメールが早くから充実していた。一方、北米を始めとする海外では「外出先でメールが見られ、イントラネットにアクセスできる端末」としてBlackBerryがビジネスユーザーに受け入れられた。

 欧米では企業で意志決定をするエグゼクティブ層にBlackBerryが支給されることが多い。もちろん、個人で購入しても、情報システム部門などでID・パスワードを発行し、企業システムと自分のBlackBerryを同期できるようになっている。「個人の経費で購入して企業のシステムに組み入れて活用するパターンも多い」と上野氏は述べる。

左が現在販売されているBlackBerry 8707h、右が新しく登場するBlackBerry Bold

8707hに比べ、Boldは随分薄くなったことが分かる

 今回新たに発売されるBlackBerry Boldは、ドコモのFOMAハイスピードだけでなく、800MHz帯使った「FOMAプラスエリア」にも対応するほか、Wi-Fiにも対応する。日本では「つながり続けるスマートフォン」として唯一無二の存在になる。

お詫びと訂正:掲載当初、BlackBerryのシェアの表現に誤りがありました。お詫びして訂正します。(2008年10月22日)

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