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3D風UIやソフトシンセも作れる「Flash 10」 (2/2)

2008年10月17日 04時00分更新

文●小橋川誠己/企画報道編集部

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 日本のFlash制作者にうれしい、テキスト周りの機能強化も見逃せない。新しいテキストエンジンを搭載したFlash Player 10では、従来、サポートされていなかったダイナミックテキストの縦書きや禁則処理、デバイス内蔵フォントに対するアンチエイリアス、文字の回転といった処理が適用できる。たとえば、Webマガジンのような複雑なテキストレイアウトのFlashサイトが以前よりも作りやすくなった。

Flash 10

ダイナミックテキストでの縦書きサポートなど、テキスト周りの機能強化もFlash Player 10の特徴の1つ


 強化されたのは、ビジュアル表現だけではない。サウンド機能も強力になっている。これまでの音声データの単純な再生だけでなく、再生中にエフェクト処理をかけたり、波形データを生成する「ダイナミックサウンド生成機能」が搭載された。たとえば、簡単なソフトシンセサイザーのようなWebアプリケー ションがActionScriptで作れるようになる。実際、Adobeデベロッパーコネクションでは、山崎貴明氏が作成した電子楽器のデモ(ページ下部のサンプルを参照)が楽しめる。

Flash 10

Flash Player 10のサウンド機能を使ったサンプルアプリケーション。マウス操作でサウンドエフェクトをかけられる


 実にさまざまな表現が可能になったFlash Player 10だが、ちょっとしたうれしい改善点もある。一例が、フルスクリーン時のキーボード入力に対応したことだ。これまでFlash Playerでは、フルスクリーンモードで表示したときにキーボード入力ができなかったが、Flash Player 10ではShift/Tab/スペース/矢印キーの入力を受け付ける。ビューアーアプリやゲームサイトのように、ユーザーに簡単なキーボード操作をさせたい場合に便利だ。

 紹介した以外にもAdobe Labsではいくつかのデモが見られる。Flash Player 10をインストールして、実際に何ができるようになったのか、まずは確かめてみよう。

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