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玩具に始まり、さらに社会に広がる可能性大

脳波測定機能がたった50ドルの製品に!

2008年10月10日 08時00分更新

文● 小黒直昭

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ヘッドセット
何十というような単位ではなく、1つのセンサで脳波が検出できるのが、ニューロスカイの技術の大きなポイント。コンシューマレベルでは、50ドル以下の価格帯を見据えているという

 「脳波でいろんなモノを操作する」研究と開発を行い、注目を集めている企業が今ある。それがシリコンバレーのベンチャー企業・ニューロスカイ(NeuroSky)だ。これまで医学のみで利用されていたテクノロジーを産業の世界へ持ち出そうというこの企業の試みが非常に注目を集めている。

 その一方で、水面下では確実にビジネス化の歩みを進めているようだ。その最大の武器は、脳波検出ヘッドセットのコンシューマ価格で50ドル以下も見据えるという低コストぶり。今回は、製品化も近いというニューロスカイの脳波検出技術と、その可能性について探ってみた。

これまでの常識から外れた
低コストには大きな秘密が!

 脳波は、リラックスしていると出るとされるα波、緊張すると出るβ波など、いくつかの周波数帯から構成されている。ニューロスカイのテクノロジーは、この脳の状態を把握して、機器のコントロールに利用したり、あるいはゲームにフィードバックして活用したりするというものだ。

 その脳波の検出といえば、テレビなどで見たことがある人も多いだろう。センサがたくさんついたアミアミの帽子のようなもの(シャワーキャップ)をかぶるのが一般的だった。

ヘッドセット単体
すでに企業や研究機関などに販売されているSDKに含まれているヘッドセット。センサひとつと、信号処理モジュールが内蔵され、USBもしくはBluetoothでPCと接続する

 しかしニューロスカイが提供しているヘッドセットは、写真のように単純なもの。こんなもので本当に脳波が検出できるのかどうか、疑問に思われる方も多いだろう。そこで、ニューロスカイの日本における代理店を務める丸紅の大橋 学さんにお教えいただいた。

 これまでの医療用のシャワーキャップは、脳出血や脳腫瘍、脳梗塞など、人命に直結しかねない診断に用いられる。そのため厳密さや部位ごとの測定が求められ、センサの数が多い。また、接触部にはジェルと呼ばれる通電物質を塗ったり、場合によってはシールドルームで検査が行われるなどしている。

 こうしたことが脳波利用の壁を高くしていたのだが、ニューロスカイでは、思い切ってセンサをひとつに絞った。センサが1個といっても、周波数別の脳波の感度(感応度)は研究用で用いられているものとほぼ同レベルを実現している。この秘密の一端は、ヘッドセットに組み込まれた処理モジュール。センサで取得した信号から、さまざまなノイズを取り除く信号処理を実現しているという。

 これにより、コンシューマ価格で50ドル以下を見据えたヘッドセットを実現したのだ。これは、一般的なシャワーキャップの3000ドルに対し、100分の1に近い価格だ。

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