2008年はインターネットテレビ元年
井上氏はこの1年に、シャープやソニーなど主要国産テレビメーカー5社がインターネット対応テレビを発売したことを指摘。「テレビをインターネットにつなぐことが、大きな流れとして改めて認識された。2008年は後から振り返ると、日本のインターネットテレビ元年と言えるのではないか」と述べた。
究極的にはテレビの上でパソコンと同じようにユーザーが見たいものを何でも見られるようにすべきと、井上氏は考えている。
「スポーツ中継やウェブサービス、個人で撮ったオリジナルの動画など、テレビで見たいと思うコンテンツは人それぞれ違う。サービスのバラエティーが増せば、それぞれに最適なインターフェースを考える必要がある」(井上氏)
例えば、いくら大画面になってもテレビは離れた位置から見るので、1画面の文字数が増えすぎてはいけない。また、サービスやコンテンツがあまりにも多いと、ユーザーが探すのに手間取り、不便だ。
そんな中で、井上氏が注目しているのがiPhoneだ。「これまではiPhoneのような斬新なインターフェースで、インターネットを使う試みがなかった。こういった新しいインターフェースが今後数多く生まれてくると考えている」(井上氏)
実際、動画などのコンテンツが増えても、検索のためにテレビで文字入力するのは難しい。先にiPhoneなど検索しやすいモバイル端末で見たい動画を選んだ後に、暗号化されたコードをテレビに送信する。そうすれば、目的の動画を手軽に楽しめると、同社は考えているようだ。
「マウスとキーボードだけのインターフェースでは、Everywhere構想には不十分だと感じている」と井上社長は強調した。
テレビのインターネットコンテンツがリッチになるスピードにあわせて、より快適な検索方法やケータイ端末などとのシームレスな連携方法が進化していく必要があるようだ。
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