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CEATEC JAPAN 2008 レポート 第2回

未来の姿が見えた!? ケータイ新技術 ドコモ編 その2

2008年09月30日 22時37分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

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 アジア最大のIT・エレクトロニクス総合展示会「CEATEC JAPAN 2008」。NTTドコモのブースでは、携帯電話の最新技術をアピールする展示を行ない、未来の携帯電話の姿を示していた。

 興味深い最新携帯電話技術をレポートする後編をお届けする。


これも一種の超解像? ワンセグをきれいに見られるケータイ

 さりげない展示であまり目立ってはいなかったが、NTTドコモと(株)Morphoとの共同開発による「映像拡大技術」は実用性の高そうな技術だ。

映像拡大技術のデモ

ワンセグ放送の画面を高精細化する「映像拡大技術」のデモ。左が従来のワンセグ表示で、右が映像拡大技術によるもの

 液晶テレビやBDレコーダーでは、DVDの画質をハイビジョン品質並みにする「超解像」技術が今年の流行のひとつ。映像拡大技術はQVGAのワンセグ放送を、VGAサイズに高精細化して表示するという、いわばワンセグ版超解像技術のようなものだ。

映像拡大技術により高精細化された動画の画面サンプル

映像拡大技術により高精細化された動画の画面サンプル。花びらの輪郭など、普通のワンセグ表示ではジャギが目立つ部分も、拡大処理により精細に表現されている

 映像品質の違いは一目瞭然で、ジャギの目立つワンセグの映像が精細感のあるきれいな画面で表示される。ワンセグ機能搭載携帯電話機は大抵、VGA以上の解像度を持つ液晶ディスプレーを備えている。この技術を使えば液晶ディスプレーの解像度の高さを有効にいかした、鮮明な画面でテレビを楽しめそうだ。

 映像の拡大処理はソフトウェアでリアルタイムに行なわれており、単に拡大するだけでなく、歪みやぼやけを抑える処理も施されている。それでいて、携帯電話のローパワーなプロセッサーでのソフトウェア処理だけで、これらの処理をリアルタイムに行なうというのだから、たいしたものである。

 ソフトウェア技術ということは、ワンセグ以外の動画にも応用できそうだ。例えばYouTubeやニコニコ動画のような、低解像度の動画を拡大処理で高精細化する、といった用途にも使えるだろう。

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