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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第40回

ノキア流「もの作り」のスゴさが分かるNM706i

2008年09月25日 18時20分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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日本人に欠かせない目覚ましケータイ

 チップチェイス氏によると、日本人の多くはケータイを目覚ましとして使っている。しかし、出張先などでバッテリーを節約するため、電源をオフにしておきたい場合もある。

 「電源が入れていても、朝にはきちんとアラームが鳴ってくれなければならない。そこで目覚ましをセットして電源を切っても、設定された時間には自動的に電源が入り、目覚ましが鳴るような機能を搭載しました。すべての製品の背後にあるデザインや機能には、観察に基づいたノキアの哲学が隠れています」(チップチェイス氏)

カラバリだけでなく機能面でも日本の生活シーンを「観察」した結果が反映されている

 人間行動を観察することによって、ケータイとそのほかのモノとの関係性や生活の中でのポジショニングを捉え、シンプルに機能やサービスとして端末デザインに反映させる。今回のNM706iにも、そんなリサーチが介在しているのだ。

 その上で、NM706iは、スタイリッシュさ、グローバル製、そして和の心があるデザインを持っている。向上心があって、成功していて、何か自分の存在感を残したい、と考えている人たちに届けたいとのメッセージが隠されているという。

 そんなノキアの端末を使っていると、なんだか自分のことを見透かされてしまいそうな気もする。しかし、それだけ自分の気持ちに応えてくれたり、代弁してくれる存在も珍しい。ケータイを単なる通信端末として捉えるか、相棒として苦楽を共にするか。どちらがいいというわけではないが、四六時中一緒に居合わせるならば、相棒として付き合うのも悪くない。

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