しかしときにウェブは、社会のマイナス面をも増幅する。たとえば著名人が何か失敗をすると、それを非難しあげつらう言葉が飛び交い、その人を失意の底に陥れてしまう。ウェブの響きあいによって、プラスもマイナスも区別なく増幅してしまうから、それがマイナス面に表れたときの波は大きい。
クリエイティブな方向に本領を発揮すべきウェブが、負のスパイラルの原動力となってしまう。非常に悲しいことだ。
失敗を糾弾する雰囲気があると、人は萎縮する。新しいことに挑戦する勇気が、失敗への恐怖によって萎えてしまうのだ。それはとても残念なことである。
ウェブを使う我々が失敗に寛容になったとき、ウェブは「失敗推奨装置」になる。創造性を高めるというウェブ本来の機能を発揮し、社会を豊かにしてくれるはずだ。
筆者紹介─塩澤一洋
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「難しいことをやさしくするのが学者の役目、それを面白くするのが教師の役目」がモットーの成蹊大学法学部教授。専門は民法や著作権法などの法律学。表現を追求する過程でMacと出会い、六法全書とともに欠かせぬツールに。2年間、アップルのお膝元であるシリコンバレーに滞在。アップルを生で感じた経験などを生かして、現在の「大公開時代」を説く。
(MacPeople 2008年4月号より転載)









