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塩澤一洋の“Creating Reed, Creative Mass.──大公開時代の羅針盤” 第19回

塩澤一洋の“Creating Reed, Creative Mass.──大公開時代の羅針盤”

創造的Leopard

2008年09月28日 15時00分更新

文● 塩澤一洋 イラスト●たかぎ*のぶこ

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 このようにLeopardを搭載したMacは、「見る」が気持ちいい。同時に、英文の読み上げ音声もきわめてナチュラルなうえ速聴もできて、「聴く」も気持ちいい。Leopardは、各種の情報を迅速かつ快適に得る環境としての性格が顕著なOSなのだ。

 その結果、アプリケーションソフトの位置づけも明確になった。創作ツールとしての役割だ。いままでは閲覧と創作の両方を担っていたアプリケーションソフトだが、Leopardにおいては創作の道具としての性格が色濃くなったのである。

 もちろん、ソフトによってその色合いはさまざまだが、「単なる閲覧」をOSに任せられるようになったことは大きい。アプリケーションソフトで閲覧するときは、その先の「創作」を視野に入れてのことになる。

 たとえばiPhotoで写真を見るのは、きれいなスライドショーを作ったりクールなアルバムを作成するため。デジタルビデオカメラで撮影した動画をiMovieで見るのは、それをエディットしてタイトルなどを付加し、カッコよく仕上げるため。たかだか5分の作業で、見違えるほどステキな作品が出来上がる。創作の喜びがふくらんでいく、すばらしい環境だ。

 いわばLeopardは「創造のキャンバス」。情報の閲覧をOSが担うことによって、アプリケーションソフトを使うときに、ユーザーは表現や創作に集中できる。


(次ページに続く)

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