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平成20年度富士総合火力演習レポート(前編)

雨の御殿場に鋼鉄の虎を見た!

2008年09月08日 20時00分更新

文● 片田 本朔 / 写真と解説● 藤吉 隆雄・吉田/Webアキバ編集部

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これぞ現代の騎兵隊、ヘリ火力の登場だ!

 対戦車ヘリAH-1Sの登場である。20mm機関砲の射撃後、TOWミサイルも発射して見せた。TOWミサイルは総火演で必ず撃つとは限らない。発射を見られればラッキーである。

AH-1SがTOWを発射

AH-1SがTOWを発射。昨年の総火演では発射されなかったとのことなので、雨のなかの取材だが得した気分

 AH-1Sが射撃を終え、いよいよ真打ち登場だ。

鋼鉄の巨獣の力を見よ!戦車火力登場!!

 轟音と共に90式戦車の隊列が会場に現れた。1500馬力の水冷エンジンが地響きを立て、ご挨拶とばかりに4台が一斉に120mm滑空砲を発射した。三半規管を直撃する轟音、爆風と衝撃が全身を打つ。取材班はこの時、空間をも揺るがす熱風を感じたのである。

90式戦車の行進間射撃

戦車教導隊の90式戦車が隊列を組んで登場。過去にはこの坂をくだったあたりで行進間射撃をしたこともあるが、今回は観客席前の広場まで進出して行進間射撃を行なう

行進間射撃をおこなう90式戦車

走行したまま行進間射撃をおこなう90式戦車。坂を下ってくる間にいつのまにか射撃を示す赤旗に変わっている

 今回、Y戦車部長が持ち込んだEX-F1でもこのシーンは撮影されている。 EX-F1で撮影した動画で見る90式戦車の行進間射撃(音が出ます)をご覧いただきたい。また、さらに科学番組風の微速度撮影も成功した。 EX-F1のハイスピード動画で見る90式戦車の射撃(無音)で、発砲、そして主砲弾が目標めがけて飛翔して行く様をご覧いただきたい。

 続いて74式戦車も登場。

戦車教導隊第4中隊の74式戦車

戦車教導隊第4中隊の74式戦車

 前段演習を締めくくる一斉射撃が行なわれた。前段の本当の締めは空挺降下なのだが、荒天のため残念ながら中止となってしまった。
 前段は無事終了した。音楽隊が登場し、「祝典行進曲」が演奏される。ここで一休みだ。

前段演習と後段演習の間の休憩時間には富士学校音楽隊が登場

前段演習と後段演習の間の休憩時間には富士学校音楽隊が登場

 束の間の休息。音楽隊の演奏の途中に火砲が入場し、大砲コンサートが始まった。
 筆者はチャイコフスキーの「序曲1812年」かと思っていたが、さにあらず。
 曲は山本銃三郎作曲の「攻撃」。火砲に突撃ラッパと続き、まったりムードが一気に吹き飛んだ。

休憩時間には50周年のスペシャルとして大砲コンサートを実施。105mm榴弾砲を4門使っての「攻撃」を含む3曲を演奏

ということで、雨の中で始まった総火演予行。なんとか前段演習は無事終了した。次回は引き続き総火演予行の後段演習についてお送りする。昨年に引き続き新鋭戦闘ヘリAH-64Dが登場、そして90式戦車の戦車砲乱れ撃ちとてんこもりの総火演レポート中編「後段演習開始!全兵科協同の技を見よ!! 」にご期待ください!

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(次ページへ続く)

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