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ネットワークマガジン

帯域拡張+信頼性向上を低コストで両立

企業内で用いられるVPNを知る(1)

通信の特性に合わせて回線を変えるVPN

2008年09月24日 00時00分更新

企業内でやりとりされる情報量が増加しており、これを支える通信インフラのパフォーマンス向上が求められている。こうした声に応え、NTTコミュニケーションズから登場したのが、低コストで通信インフラの帯域拡大と信頼性向上を実現する「Dual Active VPN」だ。

インターネット・メールの利用増加で
ネットワークの帯域を圧迫

 ITの有効性が広く認知されたことで、現在多くの企業では従来からの勘定系などといった基幹系システムに加え、メールなどの情報系システムも拡大し続けている。ビジネス文書のグラフィック化、グループウェアの導入など高機能なアプリケーション導入のほか、アプリケーション統合やセキュリティ管理におけるサーバ統合のメリットが見直されることでネットワークへの負荷は増大する一方である。

 ネットワークへの負荷を軽減する方法としては、帯域の拡大がまず考えられる。しかし、専用線などの信頼性があり、なおかつ広帯域を実現した回線はコストが高く導入までの敷居は高い。そもそも信頼性が何よりも求められる基幹系システムの通信と、通信量の増大により広帯域であることが重要な情報系データ通信という、性格が異なる2種類の通信を1本の回線に集約しようとすると、どこかで無理が生じてしまう。

回線に渋滞が発生
渋滞が発生すると車の流れが悪くなる道路のように、インターネットやメールなどの利用機会が増えて情報系データ通信が多くなると、結果として重要な基幹系通信が滞りがちになる

 基幹系システムと情報系データ通信で2本のサービス性能の異なる回線を使い分ける方法も考えられる。信頼性・帯域などのそれぞれの要求に合わせて回線を選べば、1本の回線で単純に帯域を拡大するよりもコストを抑えられる。

 しかしこの場合、管理負荷の増大という新たな難問を抱え込むことになる。アプリケーションによって回線を使い分けるようにルータを設定する必要がある他、別々の通信会社の回線を利用していると問題が発生したときにそれぞれの通信会社とのやり取りで手間取ることも十分に考えられる。

広帯域と信頼性の確保を一挙に解決

 「Dual Active VPN」の特徴は、通信の特性に合わせて2つの回線を使い分けることである。安定感が求められる基幹系システムの通信には、MPLS(Multi Protocol Label Switching)技術を用いた独自のIP 網を利用する高品質・高信頼・高機能なIP-VPNサービスの「Arcstar IP-VPN」で信頼性を確保。広帯域であることが利便性を向上させる情報系のデータ通信には、ブロードバンドのアクセス回線を利用してセキュアな閉域ネットワークに接続する経済的な「Group-VPN」を利用する。通信用途に合わせて「適材適所」にネットワークを選ぶという考え方が1つのサービスで実現されているわけだ。

 さらにネットワークを使い分けるための設定が必要なルータも、あらかじめ利用環境に合わせて最適な設定を施した「マネージドルータ」がレンタル提供される。実際の設定の際には、NTTコミュニケーションズがコンサルティングを実施してくれるため、専門的な知識がなくても安心だ。

信頼性と広帯域を低コストで両立「Dual Active VPN」なら、「Arcstar IP-VPN」と「Group-VPN」、「マネージドルータ」の3つがまとめてセットで利用でき、信頼性と広帯域の両立を低コストで実現できる

信頼性アップでBCPへの対応も実現

 「Dual Active VPN」を利用すれば、ネットワークの信頼性を大幅に向上させることもできる。「Arcstar IP-VPN」に万一、トラブルが発生した場合には、ルータ側で自動的に切り替えが行われ、「Group-VPN」をバックアップ回線として利用することができる。

 通常、バックアップ回線というと障害が発生したときにだけ稼働させるケースが多いが「Dual Active VPN」は両方の回線を常時利用する形態であるため、コスト効率が非常によいという大きなメリットがある。また2種類のVPNがワンストップで提供されているため、故障など問い合わせ時の手間が少ないのもポイントだ。

障害時にも強いDual Active VPN仮に「Arcstar IP-VPN」にトラブルが発生しても、もう一方の回線で通信を行うように「Dual Active VPN」では自動的に回線を切り替えてくれるため、通信の継続性が確保される

 このように「信頼性強化」「広帯域化」「低コスト」「ワンストップ提供」が高く評価され「Dual Active VPN」は業種・業態を問わずさまざまな企業で利用されている。また、「Dual Active VPN」は「パケットフィルタリング」や、「優先制御機能」などの管理機能もあり、それらの利用を通じて運用を高度化/効率化させることもできる。

 BCP対策としてもネットワークの信頼性向上は欠かせない。「Dual Active VPN」はさまざまな課題を解決するサービスなのである。

 次ページでは実際に「Dual Active VPN」を導入して、課題を解決した事例を紹介しよう。

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