注目の結果は……
各環境でCPU、グラフィックともに高負荷をかけ、電力消費量が最大となったところをワットチェッカーで計測した。
Phenom X3 8750+AMD 780G
Phenom X3 8750+Radeon HD 3450
Phenom X3 8750+Radeon HD 3650
TDP 65W版のeシリーズPhenomなら、Radeon HD 3650も“もしかしたら”使用できたかもしれない。しかし、それでも電源容量はいっぱいいっぱいで、動作安定性という点で常用は難しかったと思われる。やはり、Mini-ITXで高性能マシンはムリだったのか。
いや、まだ方法はある!! ケースさえ、電源さえなんとかなれば……。
禁断のマ・カ・イ・ゾ・ウ?!
Mini-ITXマザーをmicroATXケースにブチこむ!!
まあ、魔改造というほどでもないのだが。Mini-ITXマザーはケースへの固定ねじ穴の位置がMicro ATX、ひいてはATXと互換性がある。コレを利用し、“コンパクト”というMini-ITXの長所を“ある程度”殺してでもハイパワー化を狙おう、と。
なんだか本末転倒なことになってきたが、ハイパワー化のためにボディーが大きくなるのは古来、よくあること。英国救国の名機、スピットファイアは当初搭載されていたマーリンエンジンよりも、大排気量・大馬力のグリフォンエンジンを搭載するために機首にでっかいバルジが張り出すことになったし、対するドイツのFw190も、性能強化のためのエンジン変更で、機首がグッと伸びることになった。みんな大好きのガンダムだってそうじゃん。どんどんデッカくなって。F-91では小さくなったけどさ、アレは時代が違いすぎるよね。
ともあれ、ただ単にMicro ATXケースに搭載するのは、Mini-ITX活用的によろしくない。やはりデザインにもこだわりつつ、できる限りコンパクトなモノを使いたい。まだまだ「デスクトップで使うコンパクトなPC」という理想は失っていないのだから。
今回、とくにオススメするのがAntec! 驚愕のその理由?!
ASCII.jp的にオススメするMicro ATXはAntecのNewSolution、Fusionシリーズ。Antecのいいところは「ネジやドライブがピッタリ収まる工作精度の高さ」、「使いやすくするための工夫」、さらに「剛性と冷却、静音性をバランスさせるための構造」にある。そして、これらによって成立した機能を感じさせるシンプルかつ端正なデザイン。PCケースは星の数ほどあれども、これらをすべて備えたケースは意外と少ない。確かにAntecのケースは価格が少々高めだが、コストパフォーマンスや満足度は価格以上のものがある。
Micro ATXならキューブ型も使いやすい
NSK 1380
●http://www.antec.com/world/jp/productDetails.php?ProdID=91380
●実売価格 1万5000円前後
5インチベイ×1、3.5インチシャドー×3を備え、キューブ型としてはトップクラスの拡張性。拡張スロットを4基備えるmicroATX対応のため、Mini-ITXではケース内に十分な余裕があり、2スロット占有タイプのグラボも難なく搭載可能。さらにその横に拡張スロットに装着する排気ファンを搭載できるほど。サイズ270(W)×335(D)×201(H)mm。重量6.2kg。
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