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Atomで検証! 小型PCの実用性 第5回

最強のミニPCとは? Mini-ITXの可能性を探る

2008年08月29日 21時00分更新

文● 山田 広樹

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Miniだからと性能には妥協しない!
ローバーもそうだったじゃないか!!

 Mini-ITXだから低性能でもいい、という風潮にはうんざりだ。Miniだからこそ、高性能が欲しい。高性能だからこそ使いでがあるのだ。クルマでもヒコーキでもバイクでも、コンパクトなボディーに強力なエンジンを搭載したモノは名機として長く記憶される。ローバー ミニしかり、F-104しかり、GSX-Rしかり。コンパクト&ハイパワーへの扉は今、開かれた! そう、これから紹介するのは最強のMini-ITXマシンに必要なパーツなのだ!

PhenomもブルーレイもOK
MINIX-780G-SP128MB

●ファスト
http://www.fastcorp.co.jp/product/j&w/minix780gsp128mb.html
●実売価格 2万3500円前後

MINIX-780G-SP128MB

AtomではなくPhenom対応のMini-ITXマザーボードだ!

 Mini-ITXの小さなボードに「AMD 780G」チップセットを搭載。TDP 95WまでのPhenomを搭載でき、超コンパクトクアッドコアマシンを自作できる。128MBのLFBを備え、3D性能を高めているが、極限を目指すならRadeon HD 4000番台を搭載したい。そのためのPCI Express×16スロットもある。ただ、コンパクト化のため、メモリーはSO-DIMMを用いる。SO-DIMMはデスクトップ用より高価だが、SO-DIMMもDDR2は価格低下が著しく、トランセンドなどのブランド品でも1GB(DDR2-800)×1は3000円台で入手できる。

D2N667CQ-1GLZJ

今回用意したメモリはCFD販売製のDDR2-667 SO-DIMM「D2N667CQ-1GLZJ」(1GB)。ELIXIRチップを採用しており、実売価格は2500円前後

Mini-ITXプラットホームの実力をチェック!

 さて、強力な“エンジン”は手に入った。次はそれを搭載するボディーだ。もちろんMini-ITXを選ぶのだが、問題は電源容量。Mini-ITXはACアダプター駆動が主流で、電源容量はそれほど大きくない。150W以上は大容量と言われるほどだ。では、いったい150Wの容量で、どの程度のパーツが搭載できるのだろうか。ATXでは400W電源ですら、“小容量”となって久しい。加えてPhenomやRadeon HDといった最新パーツの組み合わせでは、記憶も経験も役に立たない。あまつさえメモリーにSO-DIMMを組み合わせるとなるとなおさらだ。こうなると、実際に150W電源と「MINIX-780G-SP128MB」を使って試してみるのが一番だ! ということで、さっそくチャレンジしてみようじゃないか!

「MINIX-780G-SP128MB」に組み合わせたパーツはコレだ!

AMD「Phenom X3 8750」

Phenom X3 8750

本来ならTDP 65WのeシリーズPhenomを搭載するのがMini-ITX的にベターだろうが、用意できたのが9850とコレ。9850はTDPでアウトなので、こちらに。それでもTDP 95Wと、MINIX-780G-SP128MBではスペックいっぱいだ。なお、メモリーはSO-DIMMを1枚、ドライブはHDDを1基のみ搭載。光学ドライブはUSB接続とした

PowerColor「AX3450 256MD2-S」

AX3450 256MD2-S

Radeon HD 3450とビデオメモリー256MBを搭載。ロープロファイル状態で使用できるDVI-IとHDMIを備え、実売価格は5800円前後。メモリー搭載量の少なさ、400MHzの低クロックメモリーと、省電力の要素はバッチリ。これはイケるでしょう

Sapphire「Radeon HD 3650 512MB DDR2 PCIE LP HDMI」

Radeon HD 3650 512MB DDR2 PCIE LP HDMI

Radeon HD 3650搭載。DVI-I出力に加え、HDMIを標準装備し、実売価格は1万800円前後。どちらもロープロファイル状態で使用できるのがうれしい。ミドルクラスとはいえ外部電源が必要ないため、この程度はイケるかも、と思っていたのだが……

(次ページへ続く)

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