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呉軍港めぐり……大和ミュージアム編

戦艦大和、未だ沈まず

2008年08月23日 12時00分更新

文● 吉田/Webアキバ編集部

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マスト付近

マスト付近を後方やや右側から眺めたところ。三脚檣(さんきゃくしょう)と呼ばれる独特の形状がよく分かる。マスト上部に掲揚されている旗は海軍中将旗

マストを左側後方から

同じくマストを左側後方から眺めたところ。マスト基部(黒色塗装からグレーに変わったあたり)にマストから離して設置されている垂直のトラス状構造物は一三号電探で、これは対空見張用に用いられた。最大有効距離は単発機の編隊で高度2000メートルで約100キロメートル、同単機で約50キロと言われている

後部見張所など

中央部の円筒形の構造物が後部見張所。両側に突き出している棒状の装置は10メートル測距儀で、艦橋の測距儀が使用できない場合はこれを用いて射撃を行なう

後部見張所付近を右斜め上後方より望んだところ。手前は15センチ副砲。周囲の各種対空兵装の多さが印象的だ

後部見張所付近を右斜め上後方より望んだところ。手前は15センチ副砲。周囲の各種対空兵装の多さが印象的だ

第三主砲

第三主砲。天蓋に設置された機銃の配置や砲盾の複雑な構造がよく分かる

第三主砲

第三主砲。砲身内部はライフル(旋条)が切られており、砲身とは別材質だが、この模型でも材質の違いが再現されているが判るだろうか

後部甲板

後部甲板。主砲第三砲塔より後ろは搭載航空機用の作業甲板となっている。写真にも一機、零式水上観測機(零式水観)が搭載されているのが判るだろう

後部甲板。零式水観周辺

後部甲板。零式水観周辺をアップにしてみた。戦艦が航空機を搭載しているのは、弾着観測を行なうためだ。「大和」登場の頃には、主砲の射程距離が大幅に向上し、艦の搭載している光学観測装置では正確な弾着観測を行なうのが難しい状況になりつつあった。その際に搭載機を飛ばして敵艦隊上空に張り付けて、味方の砲弾の弾着状況を報告させる、ということが考え出された訳だ。しかし実際の日米の太平洋の戦いでは、戦艦が弾着観測機を飛ばして射撃を行なうような砲撃戦はほとんど発生しなかった。 なお、この零式水観だが、複葉機ということで旧式に見えるが、これは運動性を確保するために敢えて複葉化されたもの。機体は金属製で運動性能に優れ、本機が投入されたガダルカナルの戦いの緒戦では、米戦闘機と交戦して撃墜したこともあった

艦尾周辺

艦尾周辺。クレーンや艦尾の軍艦旗、そしてスクリューや舵なども見える。「大和」のスクリューは三枚プロペラで4軸推進だ。舵は手前の主舵とその向こう側の副舵が備えられていた。ただ、「大和」ほどの大型艦ともなると舵の利きは良くなく、舵を切ってから利き始めるまでに40秒ほど掛かったという

艦尾周辺

艦尾周辺。開館当時に撮影した写真で、軍艦旗が設置されていない。この撮影角度だと、艦尾クレーンがやや右側にオフセットされていることが判る

(次ページへ続く)

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