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IDF Fall 2008レポート Vol.1

次世代CPU「Core i7」の詳細が明らかに!

2008年08月20日 22時23分更新

文● 山本雅史

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Core i7のノート用プラットフォームデモ機
Core i7のノートパソコン用プラットフォームデモ機。サンプルボードのため、まだ大きいが、将来的にはハイエンドノートパソコンに搭載される
 

Core i7の最新情報をまとめた記事をご用意いたしました。こちらもご参照ください。(2008年11月25日)
何もかも変わった新CPU!? Core i7 10の疑問

 米インテルは8月19日(現地時間)、米国サンフランシスコにてIntel Developer Forum Fall 2008(以下IDF)を開催した。今回のIDFで最も注目されるのが、正式なブランド名が「Core i7」となった、次世代CPU「Nehalem」の詳細に関するアップデートである。現地からのレポートをお届けしよう。

 Core i7は現在のCore 2 Duoプロセッサー(Penryn)の後継となる、次世代の主力CPUである。CPUコアそのもののマイクロ・アーキテクチャー自体は、現行のCoreマイクロ・アーキテクチャーを発展させたものだが、それを取り巻く要素は、ほとんどすべてが変わっている。1ダイでのクアッドコア化、統合3次キャッシュメモリーの搭載、内蔵型メモリーコントローラー、CPUとチップセット(やほかのCPU)を結ぶ新インターコネクトバス「QuickPath Interconnect」など、変更点は非常に多い。

 Core i7のアーキテクチャーについては、2008年4月のIDF上海で公開された情報を記した関連記事を参照していただきたい。今回公開されたのは、今まで明らかにされていなかったCore i7の細部、特に新しい電力管理機能とターボモード、そしてパフォーマンスデモなどである。


コア単位に電源をオン/オフして省電力化

 Core i7にはインテリジェントな電源のコントロールユニット(PCU)が搭載されている。インテルのCircuit&Low Power Technologies担当のラジェシ・クマー(Rajesh Kumar)氏によれば、動作していないCPUコアの電源を完全に切ることで、動的にCPUコアが消費する電力を低減することができるという。この機能を「Integrated Power Gate」と呼ぶ。

Power GateでCPUコアの電力を0にできる 新しいゲート回路が開発された
Core i7で追加された電源コントロール機能「Power Gate」により、CPUコアへの電力を0にできる電源のオン/オフを行なうために、新しいゲート回路が開発された

 CPUコアの電力を切るというのは簡単なアイデアのように見える。しかし今までのCPUでは、リーク電流の問題などから完全には電力を切れず、CPUコアの動作が停止していても、ある程度の電力は消費していた。

 そこでCore i7では、各CPUコアの電源(VCC)にパワースイッチとなる回路を設置して、CPUコアの電力消費を0にした。パワーコントロールユニットを導入することで、相当の電力消費ができるとしている。

Core i7内には統合化されたPCUが搭載される Core i7内には統合化されたPCUが搭載され、各CPUコアへの電圧とクロックを制御している

 また、CPUコアのパワーコントロールは、電力制御技術「Intel SpeedStepテクノロジー」の一部として作られている。完全にCPUコアがアイドル状態になった時点で、自動的にCPUコアの電源を切る命令が実行され、CPUコアの動作が停止する。CPU全体の負荷を上がってくれば、自動的に停止しているCPUコアの電源を入れて、動作状態にすることもできる。


一部コアを止めて高速可動 ターボモード

 Power Gateによる消費電力低減の一方で、性能向上のために新しいターボモード※1がCore i7には導入される。Core i7では、PCUによりいくつかのCPUコアが完全停止しているときに、動作している残りのCPUコアをターボモードで動かす。
※1 複数あるCPUコアの一部が動作を止めているときに、残るCPUコアを定格以上のクロックで動作させることで、処理性能を引き上げるモード。

ターボモードの概念図1 ターボモードの概念図2 ターボモードの概念図3
ターボモードの動作を示した連続スライド(左から右へ)。ターボモードではCPUコアが停止して消費電力が低減している余裕を利用し、動作しているCPUコアを高クロックで動かす。コア全体のオーバークロックと異なり、消費電力は上がらずにすむ

 ターボモードを利用すると、通常はその分TDPが高くなる。しかしCore i7では、CPUコアを停止させて電力消費を押さえることで、ターボモードで動作するCPUコアの電力消費増加分を相殺している。このため、CPU全体でみれば、CPUのTDPは通常と同じとなっている。


ノート用Core i7も披露

 今回のIDFでは、ノートパソコン用のCore i7のデモも行なわれ、ノート用Core i7と対応チップセットのサンプルでの動作が披露された。このプラットフォームは、「Calpella」(カルペラ)といわれるプラットフォームだ。リリース時期は2009年夏頃になる模様。

 今回デモされたCalpellaプラットフォームでは、クアッドコアのCore i7が搭載されていた。このCore i7はハイエンドのノートパソコンを想定したものと考えられる。メインストリームのノートパソコン向けには、コア数を2個に減らしたCore i7が提供される。

 デスクトップやサーバー向けのCore i7に関しては、2008年内のリリースに向けて、精力的に作業が続けられているようだ。ただし、年内にリリースされるデスクトップCPUはハイエンド向けの製品となる。そのため、Core i7を搭載するパソコンが多数リリースされるのは、2009年春モデルぐらいからと予測される。

Core i7を使った風洞実験シミュレータのデモ Core i7を使った風洞実験シミュレータのデモ。風洞実験のような複雑な科学技術演算もリアルタイムで動かせる

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