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RAW現像ソフト

レビュー:Adobe Photoshop Lightroom 2.0 日本語版

2008年09月01日 18時00分更新

文● 斎賀和彦

Photoshopに迫る写真の部分的補正機能


 新バージョンで最も進化したポイントは、画像処理機能を強化した点だ。これまで画像の補正は全体を一律に調整するのみで、画像の一部を特定して露出や色みを変えられなかった。そのため、多くのケースでPhotoshopを使う必要があったのだ。

 しかし、「補正ブラシ」機能の搭載により、Lightroomも部分的な補正を実現。ブラシツールで画像をなぞると、露光量/輝度/コントラスト/彩度といった基本補正はもちろん、明瞭度やシャープネス、カラーブラシによる調色もできる。

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「補正ブラシ」は露光量を部分的に修正できる。ストロークはマスクになり、あとから透明度やエッジを編集可能だ。残念ながら、描画中ブラシの適用加減をオーバーレイ表示して確認できないゴミやホコリをはじめ、画面上の不要なものを除去する機能を搭載。そのほか、色相や彩度などを組み合わせて、さまざまな色合いを得られるようになった

 さらに、ブラシがマスクとして保存されるため、あとでパラメーターの修正や効果の削除など細かな調整も可能。これはPhotoshopと異なり、徹底した非破壊編集をコンセプトとしているためだ。

 特定範囲の色や明るさを段階的に調節する「段階フィルタ」にも着目したい。色調補正を滑らかなグラデーションで適用するというもので、アナログ写真プリントの覆い焼き/焼き込み作業の感覚に近く、効果的な部分補正を行える。

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幅や角度を自由にコントロールできる矩形のグラデーションエリアで、特定部分の彩度/露光量/明るさ/コントラスト/明瞭度/シャープを調節する「段階フィルタ」。グラデーションの微調整は矩形のポイントで操作可能だ

 グラデーションエリアを選択するツールもあとから移動でき、思いどおりに変形させられる。Photoshopにはないユニークな機能で、アナログな操作感とデジタルな利便性を併せ持っており、使いやすい。

 一方、合成やグラフィカルな処理、テキスト関連の機能はいっさい搭載していないため、これらの作業にはPhotoshopが必要だ。写真はLightroom、デザインはPhotoshopと使い分けるといいだろう。両者間の連携はスムーズで、単なるファイル転送だけでなく、スマートフィルターへの変換やHDRへの統合、複数画像のパノラマ合成も可能。さらに編集後の画像は、自動的にLightroomのライブラリに登録される仕組み。プロには効率化を、アマチュアには扱いやすい操作性をもたらす連携機能だ。


【Conclusion】
○  動作が遅く、操作も難しいと思われがちなRAW現像を軽快にわかりやすく処理できる。Adobe Photosh opとの連動性が高いのもうれしい。

×  カメラメーカー純正ソフトのような、レンズの固有情報を用いた歪曲や色収差の自動補正機能を持たず、連携することを想定していない。

(MacPeople 2008年10月号より転載)


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