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重たいレコードバックよさらば!

手のひらサイズのDJシステム「Pacemaker」レビュー

2008年11月27日 14時08分更新

文● コハマ/トレンド編集部

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Mixのやり方


 では、実際にMIXをしてみよう。まず、Pacemakerの中に二台の仮想ターンテーブルがあると想像してほしい。左側のターンテーブルから右のターンテーブルに曲をつないでいく。

 まずは左側の音を鳴らそう。

まずは左のターンテーブル(チャンネル)を選択する

音を出す前にクロスフェーダーを左側に寄せておこう。白いランプがクロスフェーダーの位置を表わしている

続いて選曲。タッチパッドをダブルクリックすると曲目リストが表示される。アーティスト名やジャンル、BPMなどで絞り込んで検索できる

再生ボタンで音楽が流れ出す

  続いて右側の曲を選び、曲をつないでいく。

右チャンネルを選択

ダブルクリックでかけたい曲を探す

ヘッドフォン内でピッチやEQを調整(詳しくは後述)

タイミングよく再生ボタンを押し、クロスフェーダーを右側に切りながらMIXする

 以上がおおざっぱなMIXのやり方だ。ボタンやタッチパッドの反応は良く、スムーズな作業ができる。



GAIN、EQ、ピッチ調整について


 タッチパッドには様々な機能が割り当てられている。

 デフォルト状態でタッチパッドをくるくるとなぞれば、レコードを前後に動かすように、曲の頭出しや、Mix中のピッチの微調整ができる。CD-Jの円盤部分を回すのと同じ感覚だ。ただし、スクラッチのような効果は得られない。

 側面のソフトキーを押し上げながら、タッチパッドをなぞると、ピッチ調整モードに切り替わる。

側面のソフトキーを上げながらタッチパッドを回すと、ピッチの調整が可能に

ピッチは画面中央に表示される

 タッチパッドの中央から、←方向に指を滑らすとGAIN調整モード。↑→↓に滑らすとEQ調整が可能だ。

【GAIN調整】中央から←へ指をスライドとするとGAIN画面に切り替わる。そのまま回転させるように動かして調整する

【EQ調整】中央から↑方向にスライドでTreble、→方向でMid、↓方向でLowを調整できる



問題点もある


 1台何役もこなすタッチパッドだけに、問題点もある。タッチパッドでは一度に複数のパラメーターをコントロールできない。つまり、左チャンネルのLOWを下げつつ、右チャンネルのLOWを上げるというような、同時に2つ以上のEQを調整できないのだ。

 これ以外にもいくつか気になる点があった。

  • スクラッチができない
  • マスターテンポ機能がない
  • キレのあるカットインができない(クロスフェーダーカーブを変えられないので)
  • 曲を入れすぎると検索が大変(アーティスト名やジャンルである程度絞り込めるが、iPodのようにABCの頭文字で検索する機能がほしい)
  • 「早送り/早戻し」のスピードが遅いので、曲の真ん中から再生したいような場合頭出しに時間がかかる

 とはいえ、EQの複数同時コントロール以外は、ソフトウェアアップデートである程度解消できそうな問題だ。実際にいくつかの問題点は、海外のPacemakerサイトで改善が謳われているので今後に期待したい。

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