Mixのやり方
では、実際にMIXをしてみよう。まず、Pacemakerの中に二台の仮想ターンテーブルがあると想像してほしい。左側のターンテーブルから右のターンテーブルに曲をつないでいく。
まずは左側の音を鳴らそう。
続いて右側の曲を選び、曲をつないでいく。
以上がおおざっぱなMIXのやり方だ。ボタンやタッチパッドの反応は良く、スムーズな作業ができる。
GAIN、EQ、ピッチ調整について
タッチパッドには様々な機能が割り当てられている。
デフォルト状態でタッチパッドをくるくるとなぞれば、レコードを前後に動かすように、曲の頭出しや、Mix中のピッチの微調整ができる。CD-Jの円盤部分を回すのと同じ感覚だ。ただし、スクラッチのような効果は得られない。
側面のソフトキーを押し上げながら、タッチパッドをなぞると、ピッチ調整モードに切り替わる。
タッチパッドの中央から、←方向に指を滑らすとGAIN調整モード。↑→↓に滑らすとEQ調整が可能だ。
問題点もある
1台何役もこなすタッチパッドだけに、問題点もある。タッチパッドでは一度に複数のパラメーターをコントロールできない。つまり、左チャンネルのLOWを下げつつ、右チャンネルのLOWを上げるというような、同時に2つ以上のEQを調整できないのだ。
これ以外にもいくつか気になる点があった。
- スクラッチができない
- マスターテンポ機能がない
- キレのあるカットインができない(クロスフェーダーカーブを変えられないので)
- 曲を入れすぎると検索が大変(アーティスト名やジャンルである程度絞り込めるが、iPodのようにABCの頭文字で検索する機能がほしい)
- 「早送り/早戻し」のスピードが遅いので、曲の真ん中から再生したいような場合頭出しに時間がかかる
とはいえ、EQの複数同時コントロール以外は、ソフトウェアアップデートである程度解消できそうな問題だ。実際にいくつかの問題点は、海外のPacemakerサイトで改善が謳われているので今後に期待したい。