C6モードへの対応も焦点のひとつ
目には見えないが、45nm世代と65nm世代では省電力モードにも違いがある。45nm世代は「Deep Power Down」(C6)と呼ばれる省電力モードが追加された(65nm世代はC4まで)。CPUがアイドル状態の場合に、1次・2次キャッシュをオフにしたうえ、CPUへの電圧も大きく下げる。これにより、今までよりも平均消費電力を下げられるようになった。
マルチメディア処理・浮動小数点演算向けの拡張命令「SSE」の世代も異なる(デスクトップ向けも同様)。65nm世代は「SSSE3」(Supplemental SSE3)までだが、45nm世代は「SSE4.1」に対応している。
とはいえ、CPUの処理性能全体の向上に効果がある2次キャッシュと比べると、SSEはその命令に対応したソフトウェアだけに効果があるので、ユーザーがメリットを感じにくい差でもある。
FSB(システムバス)のクロック周波数は、プロセス世代の違いと消費電力によって異なる。Centrino 2発表時に登場した最新の45nm版では、最大1066MHzに高速化された。
65nm版は最大800MHz。さらに65nmの超低電圧版は533MHzと、45nmの半分しかない。FSBのクロック周波数を上げると、処理性能は上がるが、全体の消費電力も増大する。システム全体の消費電力を特に重視する必要のある超低電圧版では、性能を多少犠牲にしてFSBを低めに抑えているわけだ。