Centrino 2世代では45nmプロセスを採用
ノート向けのCore 2 Duo/Extremeシリーズも、製造プロセスの違いにより2世代のCPUが存在する。これはデスクトップ向けCPUと同様だ。2006年夏に登場した65nmプロセス世代のCPU(コード名:Merom)と、2008年1月に登場した45nmプロセス世代のCPU(コード名:Penryn)である。
プロセス世代とプロセッサー・ナンバー、内蔵2次キャッシュメモリー搭載量を表にすると、以下のように分類される。
コード名 | 2次キャッシュ | FSB | プロセッサー・ナンバー | |
---|---|---|---|---|
45nm版Core 2 Duo/Extreme | Penryn | 6MBまたは3MB | 1066、800MHz | T9x00、T8x00、P9x00、P8x00、X9x00 |
65nm版Core 2 Duo/Extreme 通常電圧版 |
Merom | 4MBまたは2MB | 800、667、533MHz | T7xx0、T5xx0、X7x00 |
65nm版Core 2 Duo 低電圧版 |
4MB | 800、667MHz | L7x00 | |
65nm版Core 2 Duo 超低電圧版 |
2MB | 533MHz | U7x00 |
Core 2 Duo/Extremeのプロセッサー・ナンバーは、種別を示す英字(T、P、X、L、U)と、4桁の数字からなる。英字は消費電力を示している。
英字は消費電力の違いなどを示す
Tは「通常電圧版」と呼ばれていて、「TDP」(熱設計時消費電力)は34~35W。XはCore 2 Extremeに付く英字で、TDPは44Wと高い。
Pは、7月の「Cetrino 2 プロセッサー・テクノロジー」発表時(関連記事2)に新たに登場したもので、TDPは25Wの「低消費電力な通常電圧版」(Low-Power Standard Voltage)とされている。Lは低電圧版(TDP 17W)、Uは超低電圧版(TDP 10W)となっている。
なお、45nm世代は今のところ通常電圧版(T、P)のみが提供されていて、低電圧版や超低電圧版はない。
同じ数字だから、同性能というわけではない
4桁の数字は、同世代/同カテゴリー(ファミリー)であれば、大きい方が高性能(一般的には=高速)という原則になっている。ただし、ナンバーの大小はあくまで、同じファミリー間での相対的な差でしかない。
例えばCore 2 Duo U7600(1.33GHz)とCore 2 Duo T7600(2.33GHz)の場合、4桁数字こそ同じだが、処理性能はT7600の方がはるかに高い。一方、消費電力はU7600の方がはるかに低い。
デスクトップ向けと同様に、ノート向けCore 2 Duoは2次キャッシュの容量が世代によって大きく異なる。65nm世代は4MBか2MB。45nm世代は6MBか3MB内蔵されている。容量が多いほどCPUの処理性能は上がると考えてよい。容量とプロセッサー・ナンバーの関係を、分かりやすく示すと以下のようになる。
型番と2次キャッシュ容量の関係
- 9x00: 6MB
- 8x00: 3MB
- T7x00(一部除く)、X7x00、L7x00: 4MB
- 5xx0、T7250、T7100、U7x00: 2MB