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画像編集ソフト

レビュー:Capture NX 2

2008年08月05日 18時30分更新

文● 藤島 健

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操作性が向上したニコンの画像編集ソフト


Capture NX 2 【SPEC】
開発元●(株)ニコン 販売元●(株)ニコンイメージングジャパン 価格●オープンプライス(実売2万円前後)
http://www.nikon-image.com/

対応システム●OS X 10.4.11以上(Leopard対応) ●PowerPC G4以上、またはインテルCPUを搭載したMac

【COMMENT】
(株)ニコン製デジタル一眼レフカメラで撮影したRAWデータとの相性がいいのはもちろん、同社の魚眼レンズ専用に設計したゆがみ補正機能が便利。


 「Capture NX 2」は、 (株)ニコン製のデジタルカメラが採用するRAW形式「NEF」(Nikon Electronic Format)に対応した画像編集ソフト。

Capture NX 2

基本ワークフローは、画面右上の「ツールバー」で編集内容を選択し、画面右の「エディットリスト」で調節する流れ

 前バージョンから備える編集ツール「コントロールポイント」が本製品最大の特徴だ。このツールは、米ニックソフトウェア社の編集範囲選択技術「U ポイントテクノロジー」を採用しており、ポイントを置いた色域に近い領域に対象を限定して各種処理を施せる。

 たとえば、花の写真で「おしべ」のひとつにポイントを置いたとしよう。範囲選択は写真の大部分を覆っているが、実際に画像処理が施される部分は、ほとんど同じ色で構成されるほかのおしべたちのみに反映される。

Capture NX 2

コントロールポイントは、補正する内容に応じてパラメーターがスライダーで用意される。補正の適用範囲と強度も、このスライダーで調節する

 前バージョンで利用できる画像補正は種類が限られていたものの、新バージョンでは「選択コントロールポイント」としてより多くの画像補正に対応。レベル/トーンカーブ/カラーバランスといった画像処理に加え、RAW現像時のホワイトバランスの処理にも利用できる。

 このほか、TIFFとJPEGに使える補正パラメーターをひとつのウィンドウにまとめた「クイックフィックス」や、画像のゴミを除去できる「自動レタッチブラシ」機能などが新しい点だ。

Capture NX 2

「クイックフィックス」には、露出補正/コントラスト/ハイライト/シャドー/彩度/トーンカーブといった頻繁に使われるパラメーターが用意されている

今までありそうでなかった「自動レタッチブラシ」が今バージョンで搭載された。ゴミなどの不要部分の大きさにブラシのサイズを合わせて使う(左がゴミあり/中央が補正処理の例)。図のように自然に仕上がる(右)

 JPEGとTIFFでは、RAW現像時に処理できるホワイトバランス調整は利用できないものの、コントラストや彩度など、多くのレタッチ作業が可能になった。コントロールポイントの操作は独特だが、慣れてくると比較的スムーズにレタッチが進むので、複雑なマスクの作成が不要な色調補正などは、本ソフトでレタッチしたほうが素早く行えるだろう。


(次ページに続く)

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