吉幾三氏の「俺ら東京さ行ぐだ」は、日本で初めてブレイクしたラップと言ってもいい曲だ。
今年の4月頃からこの曲のラップ部分をサンプリングし、ほかの曲と組み合わせた(マッシュアップした)動画がニコニコ動画やYouTubeに相次いでアップロードされた。その後、「IKZO」シリーズなる一大ジャンルを築いている(関連リンク)。
そして28日、ニコ動に「IKZO(本人ver.)」という動画が投稿されて、ドワンゴが「IKZO」とコラボした着うたなどのケータイ向けコンテンツを配信するという話が明らかになる。それも単に過去にレコーディングした「俺ら東京さ行ぐだ」を素材として使うのではなく、何と吉幾三本人にお願いして、歌や声を録り直したという気合いの入れようだ。
なぜ吉氏は、このニコ動の祭りに「降臨」したのだろうか? 着うた化を担当したドワンゴの企画チームに話を聞いた。
【まめ知識】「タグ芸」
ニコニコ動画では、本来動画を分類するために使う「登録タグ」ですら、ユーザー同士のコミュニケーションツールとして使われている。タグはどのユーザーでも自由に編集できるので、面白いタグを登録し、別のユーザーに突っ込ませるという具合だ。
IKZOシリーズの動画では、アニメ「エヴァンゲリオン」と吉幾三(44193)を掛け合わせた「スンクロ率441.93%」、タワーレコードの有名なコピーをもじった「農Music、農Life」、「作業用BGM」というタグから派生した「農作業用BGM」といったタグが付けられるのが慣例だ。