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1010万画素デジタル一眼レフカメラ

レビュー:EOS Kiss F

2008年08月01日 18時14分更新

文● 周防克弥

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基本機能を押さえた新エントリーライン登場!


EOS Kiss F 【SPEC】
開発元●キヤノン(株) 販売元●キヤノンマーケティングジャパン(株) 価格●オープンプライス(【実売】ボディーのみ7万円前後、18〜55mm/F3.5〜5.6のズームレンズキット8万円前後) 
http://canon.jp/

CMOS●22.2×14.8mm/有効画素1010万画素 液晶モニター●2.5インチ 記録メディア●SDカード サイズ●幅126.1×奥行き61.9×高さ97.5mm 重さ●約450g

【COMMENT】
上位のX2と比べるとスペックが低いぶん低価格。基本的な性能は押さえているので、初心者はもちろん一般的な使用における実用性は十分。


 キヤノン(株)からエントリークラスの新しい一眼レフデジカメ「EOS Kiss F」が発売された。従来機の「EOS Kiss デジタルX」の後継にあたり、「EOS Kiss X2」の下位モデルという位置づけだ。わずかなスペックダウンによって、低価格化をはかり、幅広いユーザー層へ訴求する。

 本体サイズはX2よりも幅が2.7mmほど狭くなり、重量も本体のみで約450gとより小型軽量化している。その差は感じられない程度だが、軽いに越したことはない。表面の処理は多少安っぽく、背面側の指当てもなくなっている。インターフェースまわりの配置はX2に準拠。位置や機能の割り当ては同じだがボタンのサイズが大きくなり、視認性や操作性はアップしている。

本体上面

レンズキットの付属レンズは、35mm換算で約28.8〜88mm。手ブレ補正機能を内蔵し、全域でマクロ性能も高いなど、最初はこれ1本で十分だ

本体背面

ファインダー下のセンサーがなくなったため、液晶モニターの自動消灯機能がない。各ボタンは大きくなり視認性・操作性ともにアップしている

 なお本製品は、エントリークラスだからこそ必需と言えるライブビュー機能を搭載。いったんミラーを戻して一眼レフ専用のAFセンサーで位相差検出を行う「クイックモード」と、コンパクトデジカメと同じ仕組みのコントラストAF方式を使った「ライブモード」という2つを使い分け可能だ。

ライブビュー

X2と同等のライブビュー機能を搭載し、位相差検出方式とコントラスト検出方式という2種類のオートフォーカスを使い分けられる

 このライブビュー機能のうち、ライブモードについてはAFがかなり遅く感じられるものの、操作性・スピードともにX2と同等のレベルだ。

 また、本製品はX2と同様に「オートライティングオプティマイザ」機能を搭載。これは、顔の明るさや露出アンダー、低コントラスト、ストロボアンダーなど初心者にありがちな失敗を自動補正する機能だ。この機能はマニュアル操作時には、オン/オフの設定が可能。

 よりリーズナブルな価格で、最新の機能を使えるという点では、かなり魅力を感じられるものの、X2との価格差が小さいのは残念。しかし、デジタル一眼レフカメラを楽しむためのツールとして十分な機能とスペックを持った、初めての一眼レフデジカメとしてお勧めできる製品であることは確かだ。


(次ページに続く)

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