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RICOH GX200、趣味を極める人のコンパクトズーム

2008年07月22日 22時00分更新

文● 行正和義

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周辺部の描写もくっきり高画質


 GX200は、同社GRシリーズに次ぐコンパクトハイエンドに位置する。GR DIGITAL IIですでに採用されたデジタル水準器に加え、WB補正、ディストーション補正やRAW高速記録技術などは、いずれもかなり実用性が高いものだ。

 GR DIGITAL IIは28mm相当の単焦点レンズ機となる。普段から持ち歩くならば光学ズームを搭載するGX200のほうが使い勝手はいいだろう。

ビューファインダー装着時

ビューファインダーを装着したところ。同梱するキットと本体のみのキットの2種類がある。価格差は1~2万円ほど

 撮影画像を見ると、細部のかっちりした描写や、周辺部でも画像劣化の少ない広角側など、広角ズーム機の多くなった最近のデジタルカメラの中でもかなり良好な絵作りとなっている。

24mmの気持ちがよい広角。使い慣れないと余分な被写体まで写し込んでしまうが、風景などを撮るには使い勝手がよい。プログラムオート、1/320秒、F5.1、ISO 64。元画像は4000×3000ドットで、掲載用に800×600ドットにそれぞれリサイズ、トリミングをかけているほか補正はかけていない。

ワイドコンバージョンレンズを装着しての撮影。19mm相当というかなりの広角撮影だが、周辺部を拡大してもそれほど画像のシャープさが失われず、驚くほど歪みは少ない。絞り優先オート、1/164秒、F9.1、ISO 64。

 高感度域でのノイズはやや多いように感じるものの、同社デジタルカメラは被写体の細部描写を残すためにノイズ除去は控え目な傾向がある。この点はやむを得ないだろう。

 最近のデジタルカメラは高画素化が進んでいるので、等倍のままウェブに掲載するようなケースはまずない。リサイズすればドット単位でのざらつきも目立たなくなる。カメラ側ではノイズ除去などの補正を行なわずパソコン側で細かく処理するという方向性もあるだろう。

やや望遠気味での撮影(f=10mm)。後ろの明るい部分に露出を引っ張られるので露出をマイナスしている。プログラムオート、1/80秒、F3.5、ISO64、露出補正-0.7。

望遠側での撮影。やや暗い状態だったので露出をプラスした。プログラムオート、1/125秒、F5、ISO64、露出補正+0.3。

テレコンバージョンレンズを装着しての撮影。テレコンを装着してようやく“一般的な”デジタルカメラの望遠側焦点距離になることを考えれればいかに本機が広角寄りなのかが分かる。絞り優先オート、1/189秒、F9.4、ISO64。

望遠側でのマクロ撮影。画像は非常にシャープ感が強く、手ぶれ補正もあって持ち歩いてのスナップ機としては使い勝手がよい。プログラムオート、1/200秒、F4.9、ISO64。

 AFがやや遅い印象を受ける点や、他社製品に比べるとやや地味めの発色になる点など、好みが分かれるところの多いデジタルカメラではあるのは確かだ。ビューファインダー付きで実売8万円弱という価格設定も、コンパクト機としては高額な部類に入る。

 しかしながら、特徴あるギミックと本体の質感の高さ、普段の持ち歩きにも、じっくりと撮影するのにも活用できる強力なスペックなどは、他社のデジタルカメラにはないリコーならではの特徴。その点で高い満足感を得られるのも確かだろう。

RICOH GX200の主なスペック
製品名 RICOH GX200
撮像素子 1/1.7インチ有効1210万画素CCD
レンズ 光学3倍ズーム、f=5.1~15.3mm(35mmフィルムカメラ換算時24~72mm)、F2.5~4.4
静止画撮影 最大4000×3000ドット
ISO感度 オート、AUTO-HI、ISO64~1600
動画撮影 最大640×480ドット/毎秒30コマ(AVI形式)
液晶ディスプレー 2.7インチTFT、約46万ドット
記録メディア SDメモリーカード(SDHC対応)/内蔵54MBメモリー
インターフェース USB 2.0(High-Speed)、AV出力など
電源 専用リチウムイオン充電池(DB60)、単4形電池×2
撮影可能枚数 約350枚(DB60)/約30枚(単4アルカリ乾電池)
本体サイズ 111.6(W)×25(D)×58(H)mm
重さ 約208g(本体のみ)/約238g(装備重量)

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