比類なきモバイルノートを早速分解!?
type Z 解体天国:軽さとデザインの秘密は?(前編)
2008年07月16日 16時00分更新
史上初! SSD-RAIDを標準搭載したワケ
――type Zでは、SSDでRAIDという大胆な構成が可能になりました。
宮入 SSDでは、また別にコンセプトがあります。軽量化となによりもパフォーマンスの高さですね。
「SSDではまだまだ容量が少ない」と感じるお客様も多いです。それなら2台積んで容量を増やそう。さらに高速化のため、「ストライピングでいきましょう」という話になりました。お金のことは置いておいてですね(笑)。それでも欲しいというお客様はいらっしゃるでしょうから。
――SSDはスピード面のメリットもありますが、変な話ですが「壊れるまでの時間を計算しやすい」という期待もあります。電気的な問題が発生しない限りは、SSDの場合は壊れる前兆が出てくるまで安心して使える面がある。ビジネス向けには、そういった面での安心感もあるのかな、という印象を持っています。
とは言っても、主力として買われる商品はやはり、HDD搭載機になるのでしょうね。
朝倉(VAIOプロモーション担当) お勧めとしては店頭販売モデルですね。あとはご予算と用途で選んでいただきたいです。
林 店頭販売モデルは2.5インチHDDで、さらにその上に行きたい方のための選択肢として、SSDを用意しているという感じです。
我々は2.5インチHDDでも十分なパフォーマンスが出ると思っています。このクラスのノートって、1.8インチHDDを搭載している製品も多いですが、2.5インチHDDでも我々が求めているパフォーマンスは実現できます。
朝倉 店頭販売モデルの固定構成でも重さは1.45kgなので、これだけのパフォーマンスがありながら、軽いマシンとなっています。
――HDDの耐衝撃対策は、今までの製品と同じでしょうか。
林 type Gから「動作時落下試験72cm」をやり始めたのですが、type GのHDDは1.8インチHDDなんです。今回も数字の上では同じ動作時落下72cmなのですが、一回り大きいHDDのため、type Gより高い耐衝撃性能がないと、72cm落下試験は通らない。そこは非常に気をつかった点ですね。
宮入 シミュレーションからゴム形状まで、しっかりと検討しました。今回はフローティング構造と言いまして、(HDDを)フレームで押さえているだけなんですね。筐体には直接固定せず、衝撃を吸収するためのクッションで覆っています。
――クッションで浮かせてつかんでいるような構造ですね。他社の耐衝撃HDDというと、フォームをHDDの周囲にぺったり貼っているようなものが多いですが、これはシミュレーションした結果、この形状が最適であると出たものなのですね。
宮入 そうです。
林 固すぎても柔らかすぎてもダメで、最適な固さというのがあるんですね。
――なるほど……。触ってみるとその微妙さが分かりますね。
林 落下衝撃の場合、残念ながらすべての場合で72cmから落としても救える、というわけではありません。しかし、それくらいの品質試験に通るくらいの耐衝撃性能を持っていれば、普段の使用においても安心して使っていただけるというのが、我々の考え方です。
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