SLシリーズでThinkPadがコンシューマーにも降りてきた?
旧Lenovo 3000の後継に当たるのがSLシリーズ。単にLenovo 3000にThinkPadの名前を付けたというものではなく、当然のことながらレノボ・ジャパン大和事業所名物「拷問テスト」などの厳しい製品試験をすべて通過している。
その剛性ある筐体や打ちやすいキーボードなど、紛れもないThinkPadだ。ただし、ウルトラベイやドッキングステーションなどのオプションは用意されていない。
SLシリーズでまず最初に目を惹くのが、光沢ある天板だ。光沢天板といえば、マニアな方は往年の「ThinkPad i series s30」を思い起こさせるのではないだろうか。今回のSLシリーズはさらに、天面のThinkPadロゴの「i」に赤いLEDが埋め込んである。起動時には点灯したままだが、スリープ時にはゆっくりと点滅するという、遊び心ある仕掛けだ。
筐体の下半分を真正面から見ると、側面が逆台形型になっている。これは筐体を持ちやすくするためのデザインだという。たしかに、SLシリーズは厚みと重さがあるので、手の小さな人にはこの方が持ちやすいだろう。また、このデザインは机に置いたときに小さく見える効果もあるという。
外部デジタルディスプレーインターフェースとして、SLシリーズだけがHDMIを採用している点も面白い(ほかの機種は「ディスプレーポート」と呼ばれる次世代のデジタルディスプレーインターフェースを搭載)。SOHOなどの小規模ユーザーが自宅にある薄型テレビなどをディスプレーで代用するケースを考えているとのこと。あくまでコンシューマーに向けたAV機能ではない、とのことだ。
確かに、プロジェクターも今後はどんどんHDMIに対応するだろうし、DVIに変換もできるのだから、これはこれでアリだろう。
さらにThinkPadシリーズ初の試みとして、ディスプレーはグレア液晶/アンチグレア液晶を選べる仕様になっている。
光沢感の高いグレア液晶はコンシューマ向けパソコンで人気があるが、天板の光沢やロゴのイルミネーションと合わせて、SLシリーズはかなりコンシューマーを意識しているように感じられる。こういった仕様は、「R」シリーズとのセグメント分けという側面もあるだろうが、ユーザー層を広げようという意図もあるのだろう。実は今回の新製品、SLシリーズが隠れた目玉かも知れない。
SLシリーズは本日16日から発売を開始しており、価格はCore 2 Duo P8600、2GBメモリー、160GB HDDという構成で、SL400が15万2250円からで、SL500が15万7500円となる。