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HP 2133、Vista→XP化でもっさり解消なるか?

2008年07月15日 16時00分更新

文● 細谷 滝音

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XPはVistaより約2割ほどパフォーマンスが向上


 さて、いよいよテストに移ろう。今回のテストは、Vista、XPともにリカバリーディスクによるインストール時の状態から、ドライバーのみ最新バージョンへ更新を行なった。海外のユーザーサイトでは、ドライバーの更新によりパフォーマンスが上がったという報告もあるからである。

 行なったテストは、総合ベンチマークソフトであるPCMark05、主にグラフィック能力を見るFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、iTunes7.5を用いてのエンコード処理、SunspiderによるウェブブラウザーのJavaScript処理能力測定の計4つだ。

PCMark05によるベンチマーク結果。3回計測した値を平均した。

FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3の実行結果。Lowで3回計測し、その平均値を用いた

iTunes 7.6で約300MBのWAVファイルをAAC(128bps)にエンコードし、かかった時間をストップウォッチで計測。3回計測し、その平均値を用いた

アップルのWebKit開発チームによるSunspiderで、FirefoxのJavaScript処理能力を計測。5回計測したうち最小と最大の値を捨て、残りを平均した値を用いた

 以上のように、ほぼ全てのテストでXPがVistaよりも好成績を収める結果となった。XPのほうがVistaよりも、約10~20%ほど値がいい。もともとHP 2133は、チップセット(VIA 896)の内蔵グラフィックスを使用しているため、グラフィックスの性能は芳しくないが、それでもやはりXPのほうが良い成績を残している。やはりVistaはハードウェアのリソースをより多く消費しているということだろう。

 一方で、SunspiderによるJavaScript処理能力のテストでは、結果に大きな差は出なかった。これは、Firefox3のJavaScriptエンジンでは、マシンにそれほど大きな負荷をかけないため、OSの違いによる影響を受けなかったのではないかと推測する。

 実は当初、SunspiderのテストにはFirefoxではなくIE7を使う予定だった。だが、VistaではIE7でテストを行なうと必ずフリーズしてしまい、どうしても最後まで計測を行なうことができなかった。XPではIE7でもなんとかテストを終了することができた。

 

 Sunspiderは実際のウェブサイトで使われているコードを用いているのがうたい文句なだけに、Sunspiderのようなフリーズが実際のウェブ閲覧時に起こる可能性もある。XPでもIE7はあまり軽快に動作しなかったので、HP 2133ではIE7を使うのは得策ではないようだ。

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