テンション上がってくると、2、3時間入ってる
── 防音室ってどれくらいのサイズなんですか?
ゴム 楽器を演奏するような防音室ではなく、電話ボックスみたいなボーカルブースなんです。「おっくせんまん」の前から音楽が好きで、ギターやゲーム曲のアレンジをやっていたんですが、その際、仮歌を入れたくなるときがある。そのために防音室を自作したんです。
齋藤 夏場は暑くて死なない?
ゴム ヤバいですねーw 30分歌ったら、服絞るほど汗が出ますから。普段は、入ったらテンション上がってくるので、タオル持ち込んで、途中で換気しながら、2、3時間歌ってますよ。
最初はノートパソコンを防音室内に持ってきて編集しながら歌ってたんですが、熱が出て大変だったんです。だから、ブース外のPCからケーブルを引っ張ってきて、追加したキーボード、マウス、モニターを設置して、中でも外でもソフトを操作できるようにしています。自宅に防音室があれば、自分が満足するまで取り直しができるから便利ですよ。
あとは、仕事終わってちょっと休んだあとに「いっちょストレス解消に」ってw 歌が好きなので、割と頻繁に歌っていて、録音しないことも多いです。気分が乗ったら録音するかな、という感じですね。
ゴムは「ネタで勝負」
齋藤 今回、CDに収録した「おっくせんまん」のすべてのボーカル部分は、ゴムさんがニコニコ動画に投稿されたオリジナルのものを使っているんですよ。つまり、防音室で録音したヤツね。
ゴム ボーカルの後ろで「おっくせんまん! おっくせんまん!」と言っているかけ声も、全部自分の声なんですよ。みんなで合唱しているように表現したかったので、別録りした7本を重ねています。
── ソフトで声質をいじって、7本分作ったという?
ゴム いや、すべて声色を変えて録音したものです。一番新しい曲では、「ハイ、ハイ」というかけ声があるんですが、これは10本重ねていたりします。ゴムはネタで勝負していますから。
── 機材やソフトはどんなものを使っていますか?
ゴム 「おっくせんまん」は、7000円くらいの普通のダイナミックマイクですね。編集ソフトは「Cubase SX3」、オーディオインターフェースはコルグの「ZERO 8」。パソコンも突き詰めていくと、トラックを重ねたりするのにマシンパワーが必要になるので、自作するようになりました。