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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第5回

Atom搭載の工人舎「SC」にこれからの小型PCが見えた

2008年07月10日 11時00分更新

文● 西田 宗千佳

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小技の効いた「上下ボタン」

 「ビュアー的PC」として、SCシリーズはいろいろと小技が効いている。中でも感心したのが、ディスプレー横に用意された「マルチファンクションボタン」(上下ボタン)の扱いだ。

ディスプレーの左側にある「マルチファンクションボタン」

ディスプレーの左側にある「マルチファンクションボタン」(下の穴は外付けワンセグアンテナ用のポート)。このボタンでさまざまな操作が可能。どんな機能を割り当てるかは、タスクトレイに常駐しているユーティリティーで切り換える

 このボタンは、液晶ディスプレーの輝度や音量変更、文字やアイコンのサイズ変更などに使える。文字やアイコンサイズの変更は、OSやウェブブラウザーの機能をそのまま使っているのだが、小さな画面での見え方を確認しながら使えるというのは、なかなか便利なものである。

アイコンや文字のサイズを自由に変更できる

上下ボタンを使い、この画面のようにアイコンや文字のサイズを自由に変更できる。文字を大きくして読みやすくするだけでなく、わざと小さくして情報量を増やすのもおもしろい

 小型にもかかわらず、インターフェース類がフルサイズで付いているところも評価しておきたいポイントだ。アナログRGB出力端子やUSBはもちろん、Ethernetも装備する。

 本体右側にはExpress Card/34スロットと、「3in1メディアカードスロット」がある。ただしこのカードスロットは、SDメモリーカードを差し込んでも奥まで差さりきることはなく、半分くらいカードが出っ張ったままになる。実用上あまり問題はないのだが、ちょっとびっくりする仕様である。

SDメモリーカードは奥まで差さらず、半分ほど出っ張る

SDメモリーカードは奥まで差さらず、半分ほど出っ張る。カード次第でReadyBoostにも対応するスロットだが、「差しっぱなしにして高速化に使う」のはちょっと危険だろう


ワンセグはピクセラ製
アンテナは内蔵と外付けの二刀流

 すでに述べたように、SCシリーズには全モデルにワンセグチューナーが内蔵されている。アンテナは液晶パネル部に内蔵されているので、使わない時にもじゃまにならない(外付けアンテナも付属する)。

 テレビ視聴用のソフトは、(株)ピクセラ製の「Station Mobile」が付属する。おそらくチューナーもピクセラ製なのだろう。EPGやデータ放送の表示はもちろん、EPGを使った録画予約にも対応している。試作機での受信品質はごく標準的なもの、という印象で、特に問題を感じることはなかった。

ワンセグ視聴ソフト「Staion Mobile」

ワンセグ視聴ソフト「Staion Mobile」。別売の周辺機器も含め、ピクセラの製品は採用例が多く、機能・操作性ともにこなれている

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