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「お掃除はお任せ!」のメイド的ロボット

掃除? ロボットにやらせればいいじゃない

2008年06月30日 09時00分更新

文● 桑本美鈴

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 掃除・片付けはお好きですか? 私は嫌いです。苦手です。できればやりたくありません。お客様が来られるとなったらしぶしぶ片付けますが、正直面倒くさいです。

 そんな私のような人達のために(?)活躍してくれそうなのが、家庭向けキッチンクリーニングロボット「Readybot」です。現在プロトタイプの動画がYouTubeで配信されています。


掃除ロボ

キッチンで働くロボット「Readybot」。カラーがホワイトなのは、やはり白物家電だから? ドーム型の頭部(?)にカメラを搭載しているのはわかるのですが、アーム上部についている触覚のようなものが、動画を見ただけでは用途不明。カメラかライト?

 Readybotは、どこかで見たことがあるような愛すべき寸胴ボディの持ち主で、左右にアームがついています。足はなく、車輪で動くようです。大きさはビルトイン食器洗い乾燥機と同等のスペースに収まるくらい。アームの先についているグリッパーでキッチンカウンター上にあるお皿や缶詰などをつかんで移動させたり、グリッパーを回転させることでお皿の上の残り物を捨てたりできます。ただし、つかんだ物を落としてしまうこともあるそうです。食器は安物かプラスチック製に替えましょう。なお、Readybot自身が食器を洗うことありません。食洗機に食器を放り込めばいいのです。既にある便利な機械は率先して使いましょうね。

 また、お腹にグリッパーの付属品として、箒というかスクイージーのようなツールを備えています。これを左手(グリッパー)に装着し、カウンターや床にちらかっているゴミをかき集めます。右手にスポンジツールを装着すれば、スポンジでカウンターをごしごし洗いながら左手でゴミを集めるという離れ業も可能です。

 スクイージーツールは子供の玩具(注:小物のみ)を片づけるのにも有効なようで、床に落ちている玩具を塵取りチックなボックスにスクイージーでかき集めて、そのまま棚に収納できます。

 さらにクレバーなReadybotは、背中に自動掃除機Roombaを隠し持っていて、自分が玩具を拾ったりかき集めたりしている間に、物がなくなった床をRoombaに掃除させるのです。なんて効率的! 床を素早く動き回るRoombaと、ゆっくりお片付けをするReadybotのコンビネーションが絶妙です。

掃除ロボ

ブルドーザーのような感じで、ガーっと小物をかき集めてしまう。整理整頓は苦手っぽい

掃除ロボ

テーブルをフキフキ。のんびりと掃除してくれるので、こちらものんびりと待つくらいの気長さが必要

 Readybotは、拭き掃除もお得意なようで、レモンの香りつきスプレーを噴射してテーブルの上を拭いています。私はこんな丁寧な拭き掃除したことないです。アームは車のワイパーよろしく弧を描く感じで動くので、テーブルの形状によっては拭けない部分もあるかもしれませんが、そんなことを気にする人は自分でやったほうが早いでしょう。

 このお掃除ロボを開発した「Readybot Robot Challenge」は、エンジニアやデザイナーで構成される非営利の研究チーム(ご自身たち曰くhomebrew robotics club=自家製ロボットクラブ?)。秘密の地下研究所内に一般的なアメリカ家庭のキッチンを再現し、開発に励んでおられるそうです。

お皿を持ち上げて、このように片付けすることもできる。掃除・片付けが苦手な人は、このReadybotに任せて寝ていればOK

 Readybotの利用用途として、まず日本のような一般家庭に家庭内労働者の少ない国や、地域における高齢者などの家事援助を挙げています。大変真面目な方々とお見受けしますが、ウィットにも富んでいらっしゃるようで、公式サイト内のFAQでの回答には思わず笑ってしまうものもあります。さらに大変親切な方々のようで、公式サイトは英語→日本語の自動翻訳で表示されます。ありがとうございます。私は英語がホントにダメなのですが、英語の原文が読みたいです(泣)。

 ちなみに「動画が素人くさい!」というコメントに対しては、「我々は撮影のプロではないので。当初はスピルバーグ氏が監督する予定だったのですが……」とのこと。まだご覧になっていない方は、ぜひこのほのぼのロボットムービーをチェックしてみてください。今秋にはReadybotの「Phase II」が発表される予定だそうです。外観はなるべく変えない方向でお願いしたいと思います。


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