ハンガリーの西部ヴァシュ県エーリセントペーテルに本社を置く自動車メーカーANTRO社が、新しいハイブリッドカーのプロトタイプを完成させた。その名は「Solo」。兄弟車となる「Duo」も近々発表するという。
Soloは、50~60km/リットルという驚異的な燃費を誇り、エタノール燃料を使って走る。また、ガラスルーフには、ソーラーパネルが装着されており、太陽エネルギーのみである程度の距離を走行することもできるのだ。そして、このハイブリッドカー、何がスゴイのかというと、特殊なペダルを使えば人力での走行が可能という点だ。
街中の渋滞時など、あまりエンジンパワーを必要としない場所では、人力発電によるモーター駆動でも移動できるらしい。どのようなペダルなのかは不明だが、イメージとしてはスワンボートを漕ぐような感じになるのだろうか? 人力なら燃料を使わないから、エコと言えばエコだが、ゼーハーゼーハーと二酸化炭素を大量に排出してしまうのではなかろうか? 筆者のように体力のない人間だと、すぐにヘバってしまい、余計渋滞を招くなんてことに……?
クルマとしてのスペックは、全長約3.25m、全幅約1.92m、重量はなんと270kg! ボディーとフレームはカーボンファイバーを採用しているため、この車重を実現できたという。さらに、最高速度は140km/hというのだから驚く。外観は見てのとおり、ツルンとした何とも言えないカタチをしている。ちなみに、兄弟車のDuoは、Soloよりも大型で定員は6名。約10分でSolo2台に分解することもできる。1台で2度美味しい……のか?
軽いからあまり燃料を使わずにクルマを動かすことができ、省燃費だから排出ガスも少ない。それどころか、太陽電池や人力で動かせば、排出ガスはゼロ! 超軽量、省燃費、低排出という、3種の神器で武装したハンガリー製のエコカーは、お値段1万2000ユーロ(約203万円)。この手のクルマにしては破格の値段、日本製のコンパクトカーと同じくらいだ。本格的に市販化するのは2012年からとのことなので、それまでに足腰の訓練をしておこう。エコで健康になれて外見はカッコイイ、ボクたちはこんなクルマを待っていた!