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街を緑でいっぱいに!とってもバブリ~なエコ自転車

2008年06月25日 13時00分更新

文● 桑本美鈴

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 写真を見た時は、「おおっ、自転車後輪フレーム付近からシャボン玉が出ている! ペダルを漕ぐとシャボン玉が出てくるのかあ。大道芸人さんが使うとウケるかも」などとのんきに思ってましたが、説明を読むと、とんでもなくマジメなコンセプトのものでした。


bloom

自転車を漕ぐとシャボン玉放出! 見た目はとってもメルヘン。子供が追いかけてきそうだなあ


 「Bloom」という名のこの装置、自転車のペダルを漕ぐと発生する風(空気)を取り込んでシャボン玉を出すのですが、ただのシャボン玉ではありません。何と、植物性ベースの石鹸と水と植物の種を混ぜ合わせた特別な「種入りの泡」なのです。自転車を漕ぐとその後に種入りの泡が次々放出され、泡つまり種が道路等に自然と落ちていきます。やがてアスファルトの隙間から植物が芽を出す……。これは道に種をまき、緑を増やすことを目的としたものなのですね。

 荒れ果てた土地に車から種をまいたというイギリスの“ゲリラ・ファーミング”(関連記事)にも通じるものがありますが、自転車ならさらに“エコ”な感じがします。


bloom

種と石鹸と水を混ぜ合わせた液体を装置に入れておく。風(空気)が入ることで種入りシャボン玉が発生する(らしい)


 このBloomは、オンラインコミュニティー「DESIGN21:Social Design Network」のデザインコンペ「Power to the Pedal」(自転車のアクセサリー用品や補完部品のデザイン募集)において、ファイナリストに選ばれた作品です(残念ながら受賞には至らなかったようですが)。デザイナーは、ジョニー・アップルシードの物語からインスピレーションを得たそうです。各地を歩き続けたというジョニーさんに比べたら、自転車を漕いで回るだけでいいのですから随分楽ですね。

 でも、あなたの自転車が通った後に草花が次々と芽を出すというのは、メルヘンなのか、迷惑なのか? まあ「ぺんぺん草も生えない」と言われるよりはいいかなあ。

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